CX-3は発売開始当初、月間登録台数が1400台と苦戦していた…… しかし年々改良を加えていくことでクルマとして熟成!! 気づけば前年の1.5倍売れるほどに商品となっていた。その軌跡を辿っていこう!
※本稿は2023年4月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/MAZDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年5月10日号
※「型落ち危険度」は、星の数が多いほどモデルチェンジが近く現行型が「型落ち」になる可能性が高い
■認定熟成車/マツダ CX-3
・現行型登場:2015年2月27日
・熟成期間:8年2カ月
●完熟への足跡
・2015年2月27日 デビュー
・2017年6月28日 SKYACTIV-G 2.0搭載車追加。先進安全装備のi-ACTIVSENSEを全車標準化
・2018年5月17日 次世代車両構造技術を一部導入。ダンパー、フロントスタビ、スプリングの改良や電動パワステの最適化
・2020年5月18日SKYACTIV-G1.5搭載車を新設定。排ガスレベルの改良
■コンパクトSUVの先駆
CX-3のプラットフォームはマツダ2と共通だが、ホイールは5穴で、走行安定性はCX-5に近い。エンジンは1.5Lクリーンディーゼルターボで、中級のXDツーリングでも価格は約260万円に達した。この影響で販売が低迷し、2015年12月には早くも改良を実施した。
ナチュラル・サウンド・スムーザーの採用でエンジンノイズを抑え、前後のショックアブソーバーやフロントスタビライザーの変更で乗り心地も向上した。それでも販売は伸びず、2016年の1カ月平均登録台数は1400台前後だ。月販目標は3000台だから、発売直後なのに約半分に留まった。
■ゆっくりとしかし着実に熟成
そこで2016年10月にも改良を行い、Gベクタリングコントロールなどを採用。走行安定性と乗り心地は相応に向上したが、販売は伸びず。
対策として2017年6月に2Lガソリン車を加える。20Sプロアクティブの価格は約228万円でディーゼルよりも30万円以上安い。それでも販売低迷は続き、2018年にはディーゼルを1.8Lに拡大した。
乗り心地もさらに改善され、2020年5月には1.5Lガソリンエンジンも加えて200万円以下のグレードを加えた。1.5Lは走りが軽快で価格は割安だから、一時は登録台数が前年の1.5倍に増えた。少しずつだが、運転感覚、乗り心地、買い得度を改善させた。
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