「まゆ毛つながり」とか言わないの! 横一直線のテールランプはなんでこんなに流行るのか?

「まゆ毛つながり」とか言わないの! 横一直線のテールランプはなんでこんなに流行るのか?

 夜の道路を走っていると「横一直線のテールライトが増えたなあ」と感じる。一部では「眉毛がつながってるみたい」という声もあるようだが(笑)、多くのクルマユーザーの反応は「かっこいい」と肯定的。そんな一直線ライトだが、最近はフロントマスクにも採用されてきた。一直線デザインのライトはなぜ生まれ、これからどうなるのかについて考えてみた。

文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、レクサス、日産、アウディ、メルセデス・ベンツ、アストンマーティン、ブガッティ、ポルシェ、ベストカーWeb編集部

■細長い部分を帯状に発光させられるLEDならではのデザイン

一直線テールランプが存在感を主張するクラウン クロスオーバー
一直線テールランプが存在感を主張するクラウン クロスオーバー

 トヨタ ハリアー、プリウス、クラウン、日産サクラ、ノートオーラ、アリア、レクサスIS、UX、NX、RX、LX、ホンダ ヴェゼルなどなど、ざっとあげただけでも一直線テールランプの国産車はこれだけある。いずれもデビューからまもないクルマが多く、このデザインが実用化されてからまだ日が浅いことが分かる。

 一直線テールランプの起源だが、LEDの普及と関係がある。LEDはもともと、低電力と長寿命という点で自動車への採用が広がったが、灯火類のデザイン自由度を圧倒的に広げたという点でも画期的だった。

 中でも従来の電球型では不可能だったのが、「細長い部位を帯状に発光させること」。LEDを使うとこの形状が可能となるわけだが、この特長が、常に斬新さを追い求めている自動車デザイナーの目に留まり、一直線テールランプへと繋がったと思われる。

 横長のテールランプはシーケンシャルウィンカーとも相性がいいうえ、クルマのワイド感が強調できる。コンパクトカーや近年人気を集めるSUVにとっては、「背の高さ感」を相殺するうえでも一石二鳥というわけだ。

 ちなみに日本の車両保安基準では、尾灯について視認できる角度や明るさ、位置を定めているが、形状的な規定はない(面積が15平方センチ以上あればよい)。このため左右が繋がる一直線テールランプも、法的な問題はいっさいないという点はいうまでもない。

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