このままじゃ日本のクルマ好きの将来が心配だ!! 若者が「自動車整備士」を志さない理由とは?

■整備士減少はもはや今が限界に?

整備士不足が常態化すれば万が一クルマに不具合が出た場合、急ぎに対応に支障が出るようになってしまう(littlewolf1989@AdobeStock)
整備士不足が常態化すれば万が一クルマに不具合が出た場合、急ぎに対応に支障が出るようになってしまう(littlewolf1989@AdobeStock)

 とはいえ今が限界だと思う。2023年1月に納車された新型ノアのルームミラー周りからギシギシ音が出始めた。チェックしてみたら、ルームミラーの根元を覆っている樹脂のカバーにガタが出ている。

 私のクルマだけかと思ったらガタは”標準装備”のようだ。こういった状況、メーカーの対策部品を待っていたら何カ月か、かかってしまう。「それじゃ困りますよね」とすぐ対応してくれた。

 不具合が出ていない時の点検であれば予約を入れればいい。されど整備士不足になると急ぎの対応ができなくなる。どんな修理や不具合が出ても、待つしかないという状況は嬉しくないこと。

 加えて景気の低迷により走行距離が長くなるし、クルマの使用年数だって増えていく傾向。それでいながら高速道路の120km/h区間が増えていくなど、安全性の確保は必要になる。

■いつまで安心してガソリン車に乗れるのか……?

若者たちが誇りを持って自動車整備士を志望できるような賃金体制の見直しなどを業界全体で考えなければならない(Shutter2U@AdobeStock)
若者たちが誇りを持って自動車整備士を志望できるような賃金体制の見直しなどを業界全体で考えなければならない(Shutter2U@AdobeStock)

 制限速度100km/hだったら、大半のクルマはせいぜいメーター読みで120km/hくらいまで。120km/h区間を走った人ならわかるとおり、メーター読み140km/hくらい(実車速130km/h程度)のクルマだって珍しくない。

 このくらいの速度域からフルブレーキングしたり、急転舵したりすると車体にそれなりの負荷がかかってくるため整備を受けてないと厳しい状況になるだろう。

 そのうえでカーボンニュートラルまでエンジン車を乗ろうという人も増えてくるに違いない。となればウォーターポンプやタイミングベルト交換に代表される比較的時間のかかる整備だって必要になる。

 このままだと本当に自動車を整備できない状況になりそう。若手の育成や賃金体制の見直しなど抜本的な対策が必要だと思う。自動車業界全体で真剣に考えなければならない。

【画像ギャラリー】なぜ若者が「自動車整備士」を志さなくなってしまったのか?(10枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!