なんで今までなかったのよ!? レクサス版プラドがずっと日本導入されなかったワケ

なんで今までなかったのよ!? レクサス版プラドがずっと日本導入されなかったワケ

 新型GXは日本で正規販売される見込みだが、どうして今まで実現しなかったのか!? レクサスはここに来て方向転換を図ったワケとは!? プラドがあれだけ売れるから、GXは不要という見方が多いが、本当にそれだけか!?

文:佐々木亘/写真:ベストカーWeb編集部

■北米では大人気のGX!国内レクサスでも期待大

日本でも正式発売される見込みのGX。この見た目ならバカ売れ確実!?
日本でも正式発売される見込みのGX。この見た目ならバカ売れ確実!?

 2023年6月9日に新型GXが世界初公開された。これまでとは大幅に違うデザインで、プレミアム・オフローダーとしての新しい魅力を発信している。

 リリースでは日本導入を確定させる記述は無い。しかし、2023年末より順次各地域に展開すると記載され、その中には日本も含まれているとみていいだろう。

リリース内ではLMやLBXの存在にも触れながら、日本市場へ向けた内容も読み取れることから、今作の新型GXは、日本国内にも導入される可能性が高いと考える。

 GXの歴史は古く、2002年から北米レクサスに導入。2009年にモデルチェンジし、2013年にはスピンドルグリルを採用したデザインへ進化した。

 レクサスラインナップの中では、LXとRXの間を取り持つ役割をもつGX。性格的にはLXに近いが、オンロードの走行性能も高く、さらに7名乗車が可能なことから、RXの兄貴分的役割を与えられている。

 新型GXが日本導入されれば、国内レクサスのSUVラインナップに穴が無くなる格好。トヨタではランドクルーザー・プラドの売れ行きが堅調に推移していることからも、国内レクサス販売店がGXへかける期待は大きい。

■プラドと被るから?それだけではない導入をためらう理由

10年以上経過するも未だ人気の現行プラド。これほど売れていたらレクサス版なくても…という判断はわからんでもない
10年以上経過するも未だ人気の現行プラド。これほど売れていたらレクサス版なくても…という判断はわからんでもない

 なぜGXの日本導入がここまで行われてこなかったのだろうか。

 理由の一つに挙げられるのは、トヨタ側で販売するプラドの売れ行きが好調であり「わざわざGXを入れなくてもプラドで良いんじゃないか」というものがある。

 好調なプラドの勢いを止める必要もなく、丸被りするGXの導入を今まで見送ったというもの。

 もちろん、これは正論。トヨタとレクサスの関係から言っても、GXを無理やり導入する必要はなかったと筆者も思う。

 とはいえ、レクサスブランドを国内でも確立するために、ランクルと被るLX、ハリアーと近しいNXやRX。さらには頑なに拒んできたESも国内導入された。こうした動きを見ていると、もっと早くGXが導入されてもおかしくなかったはず。

 早期導入の流れがあったものの、簡単にGXを導入できなかった理由が、レクサスの販売現場を経験してきた筆者にはもう一つ見出せる。

 LX導入時から感じていたことなのだが、国内レクサスの中には、GXを取り扱う際に必要な「核」が欠けていたように感じるのだ。

次ページは : ■本格オフローダーへの知識不足解消がGX導入の合図

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