■本格オフローダーへの知識不足解消がGX導入の合図
時はLXの国内導入時まで遡る。2015年8月に日本市場導入を発表し、同年9月に発売したLX。
レクサスとしては初のフレームオンボディの本格オフローダー。これにプレミアム要素が加えられる。初めて尽くしのクルマに対して、どのような商品研修が行われるのか楽しみであった。
研修会ではこれまでのLXの活躍や、LXの存在意義、実際に砂漠を走る動画などを見て、搭載された機能について説明を受ける。あらかたの座学を終えてから最後に試乗が行われた。
しかし走行したのはオンロードのみである。筆者がステアリングを握って体験できたのは、乗り心地の良さと小回り性能にとどまった。LXのオフロード性能を肌で感じることが無いまま、販売現場に出たのが当時の状況だ。
なぜこうした研修だけだったのか。LXを販売するとその理由は分かった。国内では、LXで山道や泥道を走る人は極めて少ないだろう。したがって、クルマの質感とオンロードの走行性能さえ説明できれば、販売にはさして問題ない。
ただ、GXではLXのようにオンロードだけの知識では不十分。GXにオフローダーとしての機能を求めるオーナーへ、販売スタッフが「オフロードを走ったことが無いからわかりません」では、販売もアフターフォローもままならないのだ。
当時、国内レクサス販売店はトヨタ販売店と比較して、本格オフローダーに対する知識や経験が浅かったと思う。LXに続き、矢継ぎ早にGXが導入されても日本のレクサス販売店では扱いきれなかったはずだ。
昨今では、LXでスタック体験やモーグル走行など行い、オフロード走行について理解を深める販社が増えている。レクサススタッフのオフロードに対する知識や経験は、この8年で随分と醸成された。
販売側の準備ができたからこそ、GX導入が決まったのだろう。今ならば、知識と経験を増やしたレクサス店が、GXを華麗に売ることができる。
GXを加え、プレミアムSUVではもはや敵なしとなるレクサス。最高のクルマと最高の販売を整え、レクサスが日本のプレミアムSUV市場を独占する日も近い。
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コメント
コメントの使い方日本には、1000万級の車で悪路走る奴なんておらんよ。
そもそも、ランクルやプラドみたいなバカでかい車で通れる悪路が無い。
日本でオフローダーと言ったらジムニー一択。
ランクルやプラドはオフロード機能付きのラグジュアリー?カー。
見せびらかして悦に入りたい人用の車。
悪路じゃなくて舗装路だって狭いですからね。
この車幅級は対向車のためにもなくして欲しいです。
ちなみに、山岳救助隊が選んだ車はジムニーじゃなくてクロスビーが人気らしいです。