全車車検2年＋保証1年付きってマジか……トヨタのアウトレット中古車は果たしてオトクなのか？

　トヨタのアウトレット中古車はねらい目。というのも全車に車検2年と保証が1年ついて安心して乗れるのがウリだからだ。へこみやキズはそのままで販売されているため安いのだが、ふつうの中古車を狙うよりも果たして安心できるのか、そしてオトクなのかを検証してみた。

文／萩原文博、写真／ベストカー編集部、トヨタ

■中古車の価格は人気で決まる

　中古車を購入しようとしている多くの人は、予算や車種、ボディカラーなど自分なりの条件を設定したうえで、“価格が安くて品質のいいクルマ”を探しているはずだ。

　最初にハッキリと言っておきたいのだが、そのようなクルマはない。価格が安い中古車というのは、何らかの理由があるからだ。

　もし筆者が“価格が安くて、品質のいい中古車”を探して欲しいと言われたら、まず条件として人気車を外す。中古車の価格を決める要素はいくつかあるのだが、性能面に関係なく、しかも価格差が大きくなるのが、“人気”だからだ。

　新車の場合、人気があるクルマは納車までの期間が長くなることはあっても、人気があるから価格が高くなるという現象はない。しかし、中古車は需要と供給のバランスで価格が決まる商品なので、人気の高いクルマは、同じカテゴリーの不人気のクルマより価格が高くなる。

　したがって、“価格が安くて、品質のいい中古車”が欲しいならば不人気車から選べばいい。

■品質のいい中古車とは何か？

　ここで、品質のいい中古車というモノについて考えてみたい。品質のいい中古車といっても人それぞれ基準が違うだろう。外観がキズひとつないキレイなクルマと答える人がいれば、これまでしっかりとメンテナンスされているクルマと答える人もいるはず。これは個人的な主観なのでどちらも間違ってはいない。

　筆者が考える品質がいい中古車というのは、購入後もトラブルなく安心して乗れること。さらに可能であれば保証が付いていることだと思っている。

　それは、価格の安い中古車であっても、“いつ壊れるのか”、“壊れたら修理にいくらくらいかかるのか”そんな不安に苛まれながらクルマに乗る必要がないからだ。

　中古車は一部の未使用車を除いて、新車のようにコンディションが均一ではない。1台、１台前オーナーの使い方やメンテナンスの頻度によって現在のコンディションは同じモノがない。だから定価がなく相場というものが形成されるのだ。

　しかも良質な中古車を見極めるためには、魚のセリと同じように目利きが必要になる。何度も中古車を購入し、いろいろな経験をしている人であれば判断することはできるだろうが、初めて中古車を購入しようという人が、中古車を見極めることは困難だ。

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