カンガルー皆無の日本で「カンガルーバー」が一世風靡した理由と廃れた事情

保安基準に適合したパーツであれば車検を通すことも可能だが、クルマを保護する機能は期待できない

 現在の新型車では、純正オプションとしてカンガルーバーを用意している例はなく、社外品やカーショップで販売されているものを購入することでしか装着できないが、社外品であっても保安基準に適合したパーツであれば装着し、車検を通すことも可能。

 ただし、装着方法やサイズによっては、構造変更などが必要になる場合もあるので注意が必要だ。また、保安基準に適合したパーツであっても、安全性の観点から鋭利な形状などはなく衝撃などにも弱いため、実際に野生動物とぶつかった時には、「クルマを保護する」性能はさほど期待できない。あくまでもドレスアップ目的ということになる。

 ただ、現在でもオーストラリアをはじめとして、カンガルーバーの機能を本当に必要とする地域はある。たとえばオーストラリアトヨタで販売されているランドクルーザー70にはオプションでカンガルーバー(ブルバーと呼ばれる)やサイドのフェンダー周りを保護する「サイドレール」も用意されている。

2023年の東京オートサロンに出品された日産キャラバンのコンセプトカー「JAOS ver.」。4WD&SUV用総合パーツメーカーならではのカスタマイズでは、控えめな形状ながらバーの装着がみられる
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 かつて一世を風靡したカンガルーバー。安全性の観点からすっかり見かけなくなってしまったが、いまでも本格クロカンモデルに装着されているのをみると、機能美としてのかっこよさを感じる装備だ。

【画像ギャラリー】懐かしい!カンガルーバー(グリルガード)装着のモデルを写真でもっと見る(12枚)画像ギャラリー

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