今後ますます増える可能性あり!? 日本の道路から危険な「あおり運転」がなくならない理由とは?

今後ますます増える可能性あり!? 日本の道路から危険な「あおり運転」がなくならない理由とは?

 チューリッヒ保険会社が2023年8月3日、今回で6回目となる「あおり運転実態調査」の結果を公表した。そもそもあおり運転がなぜなくならないのか、その原因について国沢光宏氏が指摘する!

文/国沢光宏、写真/AdobeStock、ベストカー編集部(トビラ写真:xiaosan@AdobeStock)

■チューリッヒ保険の調査でわかったこと

チューリッヒ保険会社の調査ではあおり運転を経験したことのあるドライバーの75.5%が自分の速度の遅さを認識している(画像:チューリッヒ保険)
チューリッヒ保険会社の調査ではあおり運転を経験したことのあるドライバーの75.5%が自分の速度の遅さを認識している(画像:チューリッヒ保険)

 チューリッヒ保険会社は2023年も「あおり運転実態調査」のまとめを発表した。内容を見ると、前年と同じく「あおられたドライバーの鈍感ぶり」が際だっている。紹介してみよう。

 驚くことに遭遇したあおり運転の75.5%は「自分の自動車に接近し、もっと速く走るように挑発してきた」となってます。自分は遅いということを認識している。実際、あおり運転のきっかけの大半は速度起因だと思う。

自分があおられた原因については「制限速度での走行」と「速度が遅かった」が約半数に(画像:チューリッヒ保険)
自分があおられた原因については「制限速度での走行」と「速度が遅かった」が約半数に(画像:チューリッヒ保険)

 そして「あおられた原因と思われることはなんでしょう」という質問に対し、「制限速度で走っていた」と「遅かった」という回答がトータルすると半分になる。つまり、低い速度で走っており、なおかつ道を譲らなかったからあおられたということ。

 遅く走っていることを認識しているのなら、どうして意地を張って道を譲らないのだろうか? 頭のなかはあおってくる輩と同レベルです。

 この鈍感さが私にはまったく理解できない。折しも頻発する強盗事件を受け、警察は「防犯対策をしっかり行うように!」というキャンペーンを行っている。「強盗するな!」じゃなく「強盗を防ぐため高額なセキュリティシステムを入れろ」と言う。

 警備会社は警察OBだからそういう流れを作っているのかもしれませんけど(笑)。一方、クルマは100%被害者側の立場になる。

■あおり運転を減らすには?

あおり運転を減らすためには「免許取得時や免許更新時の講習で『追いつかれたら道を譲りましょう』と教えればいい」と筆者は指摘する(freehand@AdobeStock)
あおり運転を減らすためには「免許取得時や免許更新時の講習で『追いつかれたら道を譲りましょう』と教えればいい」と筆者は指摘する(freehand@AdobeStock)

 あおり運転を減らすのは簡単だ。免許取得時や免許更新時の講習で「追いつかれたら道を譲りましょう」と教えればいいだけ。「外出する時は鍵をかけること」とか「女性は夜の外出時に注意を」と同じ。

 気の短い輩は世の中に一定数存在する。犯罪者と同じ。だったらそういった輩を刺激しなければいいだけ。私は年間3万kmくらいクルマに乗るけど、あおられた経験なし。

 いや、正確に書けば、まれに先行車がいるのに車間距離を詰めてくる輩がいる。そんな時は前に行かせる。すると前のクルマをあおり出すので少し車間距離取って見物してればいい。

 たまにあおったクルマの運転手がけんかっ早くて、停止した時に降りてきて怒鳴り合いになったりする。殴られているのを見たことすらある。これも一興です。オタンコな輩に近づかなければいい。

次ページは : ■マイペースに制限速度以下で追い越し車線を走るのはNG

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