本格クロカンにこそ、ハイブリッドユニットが必要だった
この手の本格クロカンが大パワーな理由は、急坂の登坂や砂漠・ぬかるみからの脱出、牽引(トーイング)など、クルマの動き始めの駆動トルクが必要となるシーンを想定してのこと。低速でトルクを出すため、大排気量化したり、ディーゼルにターボを追加したりと工夫されてきたが、ハイブリッドユニットとなれば、タイヤの一転がり目からほぼ最大トルクが出せる。ハイブリッドユニットが得意であるはずのトヨタが、これまでやってこなかったことのほうが不思議なくらいだが、ランクル250のような本格クロカンに、熱望していたハイブリッド仕様が遂に追加されたのは、非常に喜ばしいことだ。
日本仕向けには「燃費重視」のハイブリッドユニットを期待!!
本格クロカンSUV×ハイブリッドユニットは、本当は現行300系ランクルでもやって欲しかった。以前、トヨタの担当者に「ランクルやレクサスLX向けのハイブリッドユニットは何故ないのか」と尋ねた際、「大型クロカン車向けにちょうどよいユニットを検討している」としていた。今回、ランクル250に採用されたユニットならば、ランクルやレクサスLXにも、そのままポン乗せできるのではないだろうか。
懸念されるのは、今回のハイブリッドユニットは、動力パフォーマンス重視のハイブリッドであること。カーボンニュートラルが強く求められる昨今の状況を考えれば、車両重量があるから、クロカン向けだから、燃費が悪いのはしょうがないとは、もはや言っていられない。できればもう1仕様、燃費重視のハイブリッドユニットがほしいところであり、日本仕向けにもその燃費重視ハイブリッドユニットが設定されることを期待したい。「欲しい!!」という声がトヨタに届けば、追加を検討してくれる可能性は大いにあるはず。今後に期待したい!!
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