■コスパ最強だったのよ!! 初代はまさかの180万切り
1994年デビューということで、すでに30年近く前の話ということで直接的な比較をするのは難しいが、それでも初代オデッセイは非常に買いやすい価格であったことは間違いないだろう。
2.2L(後期型は2.3L)のエンジンを搭載した3ナンバーサイズのボディを持つ3列シート車でありながら、デビュー当時のエントリーグレードの「B」は179.5万円!!
同時期のアコード(5代目)のエントリーグレードの1.8EXとほぼ同額だったのだ。
ただこのグレードはエアコンがオプションだったというオチがあるのだが、エアコンが標準となった「S」でも205.5万円と非常に買いやすい価格であったことは間違いのないところ。
かといって安っぽいクルマだったかと言われると決してそんなことはない。
前述したように4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションの足回りや、開口部の大きなミニバンボディをカバーするためにフロア下にビルトインフレームを追加。
さらにBグレード以外にはリアエアコンも標準装備とし、フラットフロアによるウォークスルー機能や、フラットな荷室スペースを実現する3列目シート床下格納機構など、ミニバンとして高い資質をすでに有していたのである。
その結果、1994年には日本カー・オブ・ザ・イヤーの特別賞を、1995年にはRJCカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、1995年度は12万台を超える大ヒット車種となったのだ。
■アルヴェル意識しすぎた!? 5代目でらしさ消滅のまさか
初代モデルが大ヒットしたオデッセイは、モデルチェンジを重ねても低い全高や4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンション、ヒンジ式ドアといった不文律をキープ。
3代目モデルからは一部グレードで立体駐車場にも対応する全高1,550ミリ以下にするなど、オデッセイ“らしさ”を死守し続けていた。
そんなオデッセイの風向きが変わったのが、2013年に登場した5代目モデル、つまり現行型だ。
それまで存在していたフラッグシップミニバンのエリシオンを統合する形で登場した5代目モデルは、高い全高を持ち、スライドドアを採用。
そして足回りもフロントがストラット、リアが車軸式(2WD車)と、今までの不文律をことごとく打ち破るものとなっていたのである。
これはそれまでのオデッセイのような背が低くスライドドアを持たない3列シート車の人気に陰りが出てきてしまったことも影響していることは間違いなく、苦渋の選択であったことは想像に難くない。
だが、それまでオデッセイが築き上げてきたイメージが薄まってしまったのは残念だ。
ただ今冬復活する5代目オデッセイはすでに10年選手となる古株であるため、近い将来フルモデルチェンジを控えているのは間違いないところ。果たして新型はどのような方向に舵を切るのかも今から楽しみである。
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コメント
コメントの使い方現行型のコンセプトは正解だと思う。
だってRB3、4より売れたからね。
オデッセイ「らしさ」に固執して今もヒンジドアのままだったら、もっと早く生産終了していたよ。
新型も現行型の路線を継承すべき。
アルヴェルと同じ土俵に乗る必要は無いと思う。
そもそも、現行型もアルヴェルのライバルでは無いんだけどね。
初代オデッセイは売れるミニバンがなく苦肉の策としてアコ-ドのラインで車高低くしたオディセイを作り上げた。そしてCMにドラキュラ家族を登場させたのがヒットの原因。その後欲ボケで社交上げたり下げたり、ヤンキ仕様にしたり企画が定まらないから、客が離れていっただけ。これが量産メ-カ-の宿命