出入口が6つあって信号機や謎駐車場まで! 迷宮と化した首都高箱崎ロータリー9つの謎とは?

■高速道路上に信号機が!

高速道路上に信号が! 9号深川線が接続した1980年に作られた
高速道路上に信号が! 9号深川線が接続した1980年に作られた

その3:入口は2つ

 箱崎ロータリーには、箱崎入口および浜町入口の2つの入口が接続している。浜町入口から入って直進すると、本線に合流しないまま、誤って箱崎出口から出てしまう可能性がある(その逆も同様)。その場合、ETC普通車で300円の料金がかかる。さらには、箱崎から入って箱崎から出ても300円、浜町から入って浜町で降りても300円。現金利用だと1950円取られるので痛い。

その4:一時停止と信号

 箱崎ロータリーの合流部には一時停止が3か所あり、ロータリー内には信号機が1か所存在する。この信号機は、1980年に9号深川線が箱崎JCTに接続した際、交通の錯綜を避けるために設置された。

その5:ビル3階にある幻のPA

 箱崎ロータリーには箱崎PAが存在するが、駐車可能台数わずか16台のため、本線上にはPAの案内表示がない。

 PAは、箱崎ロータリーに隣接する首都高速道路株式会社東京東局のビル3階部分に食い込む形で設置されている。ただし、PAから徒歩でビル内に入ったり、外に出たりすることはできない。

その6:入口のない出口

 清洲橋出口と東京シティエアターミナル出口は、出口だけで入口はない。

その7:謎の東京シティエアターミナル専用出口

 東京シティエアターミナル専用出口は、東京シティエアターミナルに向かう空港リムジンバス専用と誤解されやすいが、実際には一般車もごく普通に利用でき、通常の出口同様、一般道に接続している。

その8:秘密?の巨大駐車場

 東京シティエアターミナル出口のループを降りたところには、403台の収容能力を誇る東京シティエアターミナル駐車場入口がある。料金は、都心部の平置きとしては格安の30分300円。海外旅行客向けの7日間7200円の「バス&エアー」料金も設定されており、駐車場内には海外旅行へ旅立ったオーナーの高級車がゴロゴロしていることもある。

■ラスボスは東京シティエアターミナルだ!

箱崎ブラックホールの中心、人形町通りに面した東京シティエアターミナルのエントランス
箱崎ブラックホールの中心、人形町通りに面した東京シティエアターミナルのエントランス

その9:謎の真打ち・T-CAT

 箱崎ラビリンスの真打ちは、箱崎ロータリーの中心部に存在する東京シティエアターミナル(略称T-CAT)だ。空港リムジンバスのターミナルとして1972年に開業し、すでに半世紀以上を経ている。

 T-CATが一躍脚光を浴びたのは、1978年の成田空港開港時だった。当時成田空港には直接乗り入れる鉄道路線がなく(京成成田空港駅:現東成田駅は空港の1キロ手前)、結果的に空港リムジンバスが輸送の主力を担った。当初、その多くがT-CAT発着だったため、ここが海外旅行の玄関口となった。私も1980年代に何度か利用したが、当時はT-CATで搭乗手続き及び出国手続きも可能で、空港の一部のような華やかさがあった。

 T-CATは現在も営業しているが、リムジンバスが新宿や渋谷など多くのターミナル発着に分散したため、便数は大きく減っている。航空会社のカウンターはすべて廃止され、店舗もかなり撤退したため、一部は無料休憩所等に転用されており、都会のエアポケットとしてゆったりできる。

 T-CAT 最上階の3階部分は、箱崎ロータリー中心部にあり、成田空港行きリムジンバス乗り場だったが、米同時多発テロの翌年(2002年)、T-CATでの出国審査が廃止されたために閉鎖された。現在はリムジンバスの待機所として利用されている。

 この待機所は、前述の東京シティエアターミナル出口のすぐ脇が入口だが、一般車は進入禁止となっている。

 箱崎ラビリンスに興味のある方は、東京シティエアターミナル専用出口から出て東京シティエアターミナル駐車場にクルマを止め、T-CAT巡りを楽しんでいただきたい。

 そこは生きる昭和の遺跡。昭和感満点の内装や、今はもう動かなくなった「動く歩道」などに、昭和的な未来感がしのばれる。3階の元成田空港行きリムジンバス乗り場にも、階段やエレベーターでアクセスできるので(かつて華やかな玄関口だったエスカレーターは停止中)、箱崎ラビリンスの中心部に立つことも可能だ。何もないですが……。

【画像ギャラリー】箱崎は昭和遺跡を楽しめる観光スポットだ!(15枚)画像ギャラリー

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