“マルチに楽しみ尽くせる軽RV”を打ち出したイメージ戦略が奏功した「ダイハツ・アトレー」
ハイゼット カーゴとともに行われた2021年12月のフルモデルチェンジで、通算6代目へと進化を果たしたアトレー。
商用車のアドバンテージである積載量と積載スペースを活かした4ナンバー化はもとより、全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロールやレーンキープコントロールの装備、FR車のキャブオーバーバン初のFR用CVTや路面状態や目的に合った3つの走行モードを選択できるクラス初となる電子制御式4WDの採用などが話題を呼び、発売1カ月で月販目標の8倍となる約8000台の受注を記録する好調なスタートを切った。
では、軽乗用車にカテゴライズされていた先代モデルはどうだったのかといえば、実は6代目に負けず劣らず、発売約1カ月の受注台数は月販目標の1500台に対して約6000台に到達。こちらも順調な初速を示していた。
また、5代目は空間効率を徹底追求するとともに快適性&質感の向上、さらには装備の充実を図ったうえでお買い得な価格に設定されていたこともあり、2011年までは毎年1万台以上の新車販売台数を誇っていたこともまた事実。
しかし、2012年以降は徐々に右肩下がりとなり、晩年の2021年には2905台にまで落ち込むことに……。
2005年のデビューから16年の歳月が経過していたこともあり頭打ちの状況にあったことは否めなかったが、そんな状況のなかで登場した6代目は充実の機能と装備に加え、“マルチに楽しめる新感覚の軽RV”と銘打ったことでアウトドアユーザーの取り込みにも見事に成功!
巧みなイメージ戦略もアトレー復活に大きく貢献したといえるだろう。
軽いは正義! デビューから8年経った今なお売れ続ける4代目「マツダ・ロードスター」
人馬一体をキーワードに開発され、国内外で高く評価された初代ロードスターが国内でデビューしたのは1989年9月。必要のないものは極力そぎ落とし、クルマの本質を磨き上げた初代NA型は国内で約12万台の販売台数を記録する大ヒットモデルとなった。
しかし、1998年1月にデビューした2代目NB型と2005年8月にデビューした3代目NC型は予想に反してセールスは低迷。国内販売台数も2代目は約3万台、3代目に至っては約2万台にまで落ち込んだ。
いずれも従来モデルから進化を果たしたものの、車両重量の増加や拡大されたボディサイズによってライトウェイトスポーツカーというロードスター本来の良さをスポイルしてしまったことが要因となった。
しかし、2015年5月に登場した4代目のND型で原点回帰を高らかに宣言して汚名を挽回する。
ND型ではアルミ・高張力鋼板・超高張力鋼板の使用比率を高めてボディ剛性を確保しながら、先代モデル比100kg以上もの軽量化を実現。
直噴1.5リッターガソリンエンジンのSKYACTIV-G 1.5をフロントミドシップに搭載した他、50:50の前後重量配分、徹底した低重心化によって軽快な走りを取り戻してみせた。
その進化は止まることなく、2023年10月の大幅商品改良では現代に求められる新たな安全法規に適合させるべくマツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)、スマート・ブレーキ・サポート、進化したマツダコネクトの採用など、最新の先進安全技術やコネクティッド技術も搭載された。
そんなND型は国内販売台数もNB型、NC型を上回る5万台超えを記録するなど、デビューから8年以上が経過したいまもなお好調なセールスを続けている。
コメント
コメントの使い方アルトは七代目で燃費対策のためかスタイリッシュになりましたが、結構全世代一貫したコンセプトでいいですよね。現行ステップワゴンはあまり見かけない気がするので”成功”したかは分かりませんが…。