2023年9月18日に群馬サイクルスポーツセンターで「ModuloX10周年記念オーナーズミーティングin群サイ」が行われた。175台のModuloXが全国から集まり、ゲストには土屋圭市氏やレーシングドライバーの大津弘樹氏など豪華メンバーで盛り上がりを見せた。
文/画像:永田恵一
■モデューロXへのこだわりが見えたトークショー
イベントはカーライフジャーナリストのまるも亜希子氏、モータースポーツの実況をメインに活躍するピエール北川氏の開会宣言でスタート。
その直後、ModuloX開発アドバイザーの土屋圭市氏、ホンダ純正アクセサリーアンバサダーでSUPER GTではGT500クラスのNSXに乗る大津弘樹氏、ModuloX開発統括の福田正剛氏、完成車性能担当の湯沢峰司氏というModuloX開発のコアメンバーが先代N-BOX ModuloXに乗って登場。そのままトークショーが始まった。
様々な話題が挙がったトークショーで印象的だったネタをいくつか紹介すると、まずは開発陣の強いこだわりだ。
例えば「福田さんはなかなかOK出さないから、開発に2年掛かったりする」、「S660のときにはテストにホイールを5種類も持ってきて、はじめは舐めてたけど違いが大きいのに面白くなって、ずっとテストしてた」(土屋氏)。
開発過程も「僕はドアが4枚以上あるクルマは家族も乗るんだからリアシートから試す」(土屋氏)、「テストにはデザイナーや営業などたくさんの人が来て、ハンドルも握ります。それでいろいろな意見が出るのもいい要素になっています」(福田氏)。
また、来場からの「(ModuloXという完成されたクルマだけに)カスタマイズの是非は?」という質問に対しても、「サーキットを走る方などもいるでしょうから否定はしません」という回答があったのもちょっと意外だった。
イベントはオーナー同士や開発スタッフの交流がメインとなっていたが、ここからは体験型のコンテンツなどの模様を来場者のコメントも交えながら紹介していく。
■乗ってわかった!! 実効空力パーツの凄さ
これは抽選に当選した来場者が、開発中止という決断により残念ながら現在幻となっている現行ヴェゼルのModuloXで姿を現し、現行シビックタイプRに純正アクセサリーのリアスポイラーの主翼下側に付く鋸歯(シェブロン)形状のパーツの効果をN-BOXで体験するというもの。
効果としては「運転しやすくスポーティなハンドリング、安心感、乗り心地の向上を街乗りペースでも感じられる」という。
そのロジックを担当者に聞いてみると「走行中車両後方には大きな空気の渦ができて、引っ張られるような抵抗ができます。
その渦をシェブロンによって小さなものに分散すると同時により後方に飛ばすことで様々な抵抗が減り、ハンドリングや乗り心地の向上につながります」とのこと。
体験された方に話を聞くと「普通に乗っていてもコーナーだけでなく、直線でも何となく安心感が増していました。
確実な効果があるならベースとなるホンダ車に最初から付けたり、既存車用の後付けパーツを出せばいいのにと感じたくらいでした」。
後付けに関しては筆者も興味があったので担当者に聞いてみると「確かに効果は確実なのですが、シェブロンは闇雲に付ければいいというものでもなく、最適な位置の検証が重要です。
その検証にはかなりの時間が掛かるので、後付けは難しいです」。理由は納得できたが、効果あるものだけに後付けを含め普及を期待したい。
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