ライバルとなるのは、ハリアー、NX、クラウンクロスオーバー
そんな新型クラウンスポーツを迎え撃つライバル車は「トヨタ ハリアー」「レクサスNX」「クラウンクロスオーバー」あたりだろう。この3モデルは、いずれもGA-Kプラットフォームが起点であり、パワートレインやクロスオーバーSUVであること、500~600万円クラスの価格帯など、キャラクターがかぶるところが多く、購入を検討するユーザーとしては非常に悩ましいところ。以下でそれぞれの特徴をご紹介しよう。
●すべてが「ちょうどいい」 ハリアー(ハイブリッド)
ハリアーの強みは、全てが「ちょうどよい上質感」となっていることだ。クーペSUVのお手本のようなスタイリングや日本市場で大きすぎないボディサイズであり、インテリアの質感も高く、乗り心地もロードノイズも絶妙によい。まさに日本人好みに仕上げられているといえる。
ハリアーのなかで、クラウンスポーツのスペック(2.5Lハイブリッド E-Four 590万円)に近しいグレードは、514万円のハリアーハイブリッドZレザーパッケージ(E-Four)だ。近しいボディサイズなのに76万円も差があると考えると、コスパの高さはハリアーのほうが断然上だが、クラウンスポーツの後輪操舵DRSやタイヤの太さ(クラウンスポーツは235/45R21、ハリアーは225/55R19)など、クラウンスポーツのほうがポテンシャルの高いアイテムを備えており、一般道から高速走行まで、余裕のある走りを備えているのはクラウンスポーツのほうで間違いないだろう。
●内装の上質さはさすがレクサス!! レクサスNX350h
レクサスNXは、内外装のデザイン、動力性能、ハンドリング乗り心地、ノイズなど、あらゆるバランスが取れており、非常に完成度が高い。最量販グレードである2.5LハイブリッドのNX350hを中心に、NX250(2.5Lガソリン)、NX350(2.4Lガソリンターボ)、NX450+(PHEV)など、パワートレインのバリエーションが多く、顧客の需要(と予算)に応じた選択肢が完璧に用意されている。
クラウンスポーツのスペックに近いグレードは、税込617万円の「NX350h F SPORT」だ。クラウンスポーツとの価格差は27万円程で、走行性能や動力性能も似通ったところに落ち着くはずだが、インテリアに関しては、NXのほうが高級感がある。落ち着きのあるクラウンスポーツのインテリアも悪くはないが、NXのほうがクラスを超えてよくまとまっており、こちらを選ぶ人のほうが多いのではないだろうか。ただ、エクステリアデザインの艶やかさは、クラウンスポーツのほうに軍配が上がる。特に、エモーショナルレッドIIIのカラーリングのクラウンスポーツは、国産車を超えたエモーショナルさが感じられる。
●使い勝手のよさはこちらが上!! クラウンクロスオーバー
クラウンスポーツの登場で最も影響を受けるのは、おそらくこのクラウンクロスオーバーだ。クラウン4シリーズのトップバッターとして、賛否両論のある奇抜なデザインで登場したクラウンクロスオーバーだが、見慣れてくると、未来的でカッコいい。クラウンクロスオーバーは特に、「RS」(デュアルブーストハイブリッド)のパフォーマンスが圧巻で、試乗した際には、通常のハイブリッドとは異なる動力性能の高さやハンドリングの限界の高さに、惚れ惚れしてしまった。
このクロスオーバーで、クラウンスポーツのスペックに近いグレードは、税込570万円の「Gアドバンスドレザーパッケージ」で、その価格差は20万円。クラウンクロスオーバーより80mmも短いホイールベースや後輪操舵DRSの装着など、クラウンスポーツのハンドリングには大いに期待できるものの、それ以外のパワートレインやインテリアデザインは同じとなれば、世にカテゴリの無いセダンボディを選ぶか、国産車離れした流麗なクロスオーバーSUVを選ぶかは悩ましいところ。後出しとなったぶん、クラウンスポーツのほうがいまは目新しく映るが、使い勝手のよさや広さの面では、トランクを持つクラウンクロスオーバーのほうが優位ともいえる。
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ライバルもかなり強力ではあるが、ハンドリング性能とエクステリアデザインの面では、新型クラウンスポーツが頭一つ抜けているようにも感じる。PHEVの全貌が明らかになれば、その差はさらに歴然としたものになるかもしれない。クラウンスポーツPHEVの登場が非常に楽しみだ。
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コメント
コメントの使い方はっきり言って是までの全セダンやSUV、だけじゃなくスポーティカーも乗り換え元になり得る車種です。そういう全捕りな特殊車が出てくるのがSUVというジャンル
値段が高めなのでどうなるかは未知数ですが、モーターショウで実物を見た若手が軒並み高評価、実物カッコいいわと言ってるのが興味深い
私も低さと、横から見た時に予想外に伸びやかなフォルムなのに驚きましたが、どのくらいの世代の幅に刺さるのか楽しみです