近年、自然災害が頻発しているが、愛車が水没や雹の被害に遭ったら大変だ。気になるのは、そういった自然災害にも車両保険が使えるのかということ。使えなければ出費も高額になりそうだが果たしてどうなのか。早速調べてみた!
※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/Adobe Stock、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年10月26日号
■基本的にOKだが地震や噴火はダメ
暑さの盛りはようやく過ぎたが、台風の季節はむしろこれから。それ以外にも天候が急変して雹やアラレが降るなど、秋口には自然災害が起こりやすい。
クルマオーナーとしては、こういった災害に愛車が巻き込まれないかが心配だ。クルマが水没すればほぼ全損となるし、大きな雹にやられれば高額な修理費が生じる。
そんなダメージを助けてくれるのが自動車保険だが、はたして水没や雹害に保険は使えるのだろうか。
答えを先に言うと、イエス。車両保険に加入していることが条件だが、こうしたアクシデントには自動車保険が使えるのだ。
保険代を抑えるために、適用範囲が絞られるエコノミー型の車両保険に入っている人も多いと思う。掛け金が安いと不安になるかもしれないが、エコノミー型でもしっかり補償される。
■自然災害の場合は1等級ダウンに!
具体的には、保険金が支払われるケースと、支払われないケースがあるので紹介しよう。まず保険金が支払われるケースとしては以下のような事例がある。
・近くの川が氾濫しクルマが水没した
・アンダーパスの冠水に突っ込んで動けなくなった
・強風で飛んできた屋根瓦がボディにぶつかった
・強風でドアが開き隣のクルマを傷付けてしまった
・竜巻でクルマが飛ばされた
・雪の重みで車庫が潰れてクルマが傷付いた
・山火事でクルマが燃えてしまった
続いて保険金が支払われないケースは以下のような場合だ。
・地震で落ちてきた看板でクルマが傷付いた
・火山が噴火して噴石がクルマに当たった
・津波でクルマが流された
地震や噴火、津波といった自然災害は、広範囲に被害を生じさせる可能性が高いため、適切な保険料設定が難しいというのがその理由だ。ちなみに津波の被害は保険適用外だが、高潮の被害ならばカバーされる点は覚えておきたい。
最後に、自然災害で車両保険を使った際の等級はどうなるのだろうか。この場合、翌年の事故等級が1等級下がるため、保険料が上がることは覚悟したい。とはいえ一般的な交通事故を起こした場合は3等級ダウンというケースが多いから、それに比べるとダメージは少ないといえる。
というわけで、水没や雹害には車両保険が使えることがわかったが、自然災害に無防備でいることは危険。自宅周辺のハザードマップや避難先について、普段から頭に入れておくクセを付けたい。
コメント
コメントの使い方知らなかった事が多かったです。意外に第三者目線からの比較って少ない気がします