■360°モニター
全方位モニターは2007年に日産が世界に先駆けてエルグランドに搭載した技術で、クルマを真上から見たような映像を車内に映し、安全な車庫入れや駐車スペースからの発進を行うためのサポートをするもの。
日産ではアラウンドビューモニター、トヨタやスバルではパノラミックビューモニター、ホンダではマルチビューカメラシステム、三菱ではマルチアラウンドモニター、マツダでは360°ビュー・モニター、スズキでは全方位モニター、ダイハツではパノラマモニターと呼ばれ、発進時や停止時に、周囲の動くものを検知すると車内画面表示と警告音でドライバーに知らせるという基本的な機能はほぼ同じ。
クルマの運転で「苦手!」と答える人が多いバック駐車をサポートするシステムとして非常に有効で、運転慣れした人でも「バック駐車時にぶつけた……」という経験を持つ人は意外と多いため、この設定があるならぜひお薦めしたい。
こちらも社外品の後付けはできるが、前後左右のカメラ取り付けや配線処理が大変なうえ、業者に取り付けを頼んでもお断りされることがあり、さらに夜間の視認性なども考えるとやはり「純正」がベストといえるだろう。
■スペアタイヤ
「ん? スペアタイヤってメーカーオプション?」と思うかもしれないが、実はそうなのだ。10年ほど前までは、スペアタイヤは「普通に付いているもの」だったが、現在は車内スペースの確保や軽量化による燃費向上を狙い、ほとんどのクルマが“パンク修理キット”を装備するか、パンクしてもある程度の速度で走れる“ランフラットタイヤ”を装備している。
標準サイズより小さな簡易的なタイヤ“テンパータイヤ”を標準装備しているクルマや、標準装着タイヤと同じサイズのタイヤを装備しているクルマもあることはある。しかしそれらは、設計が少し古めのモデルやハードな使われ方をするクルマなどに限られているのだ。
パンク修理キットは、ラテックスゴムが主成分のパンク修理剤と、タイヤに空気を入れるコンプレッサーがセットになっていて、コンプレッサーとパンクしたタイヤの間にパンク修理剤のボトルを接続してコンプレッサーを稼働させると、修理剤と空気がパンクしたタイヤの内部に入っていく。
この状態でタイヤを回すと、タイヤ内面はパンク修理剤で覆われ、トレッド面(地面との接地面)のパンク箇所の穴を塞いでくれる。しかし、縁石などに擦ってタイヤのサイドウォール(側面)にキズが付いてパンクしたタイヤは、この方法では修理できない。
そう、万能ではないので、万が一を考えると非常に不安。
また、パンク修理剤で修理したタイヤは、修理しても再使用はできないので新品タイヤを購入しないといけないし、ホイール内には修理剤がべっとりとこびり付いており、これもキレイにしないといけない。
そんなわけで、「スペアタイヤへの交換ならできる」という人なら、スペアタイヤがオプション設定されていればこちらをお薦め。慣れた人であれば、15分程度で交換できるはずだ。
もちろん、「パンクしたら即JAFを呼ぶ!」と決めている人にはパンク修理キットさえも不要だが……。
とまあいろいろ話したが、ある程度乗った後の買い取り査定額を判断基準にするならチョイスは変わるだろうし、そもそもその人にとって本当に必要なメーカーオプションなんて事前に「わかるはずがない」。
なので、最新モデルであれば、ディーラーに行って試乗車などで事前に体験するのが一番だと思う。発表されてからしばらく経っているようなクルマでは試乗車がない場合もあるが、他地域から回してくれたり、社員のクルマに試乗させてくれたりする場合もあるので、迷ったら営業マンに相談しよう!
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