■右足の基本位置はフットブレーキに真っすぐ合わせ、かかとを支点に操作する!
ここからはAT車を想定して説明する。
左足はフットレストに置いて軽く踏ん張り、ブレーキング時やコーナリング時でも体がブレないようにする。左足をしっかり踏ん張ることができれば、驚くほど体が安定し、ブレーキやアクセル操作が安定して正確にできることに気づくだろう。
とっさのときでもブレーキペダルを正しく踏めるよう、右足はブレーキペダルに真っすぐに合わせる。アクセルペダルに真っすぐ合わせてしまうと、急ブレーキが必要な時にブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏んでしまうことがある。
ブレーキペダル手前に真っすぐ足を合わせたら、かかとを床につけ、つま先はブレーキペダルに軽く添えるようにする。
アクセルペダルを踏むときは、右足のかかとを支点にしたまま、つま先を右に傾けるように行う。ペダルは、指の付け根(母指球)でペダル中央を踏むようにするとペダルへの入力加減を細かく調整しやすい。
かかとを床につけた状態で操作したほうが安定してペダルを踏めるはず。かかとを浮かせたままでは凸凹路面や極低速、後進時に繊細なペダルワークを行うことは難しいのでは?
この基本ポジション、クルマによっては足元のスペースの関係や、ペダル位置、足の大きさによって「そうは言っても……」という人もいるだろうし、教習所によっては「かかとは床につけない」と教えられた人もいるだろう。
足の小さな人では、かかとをブレーキペダル手前の床につけたままではアクセルペダルをきちんと踏めない人もいるかもしれない。ただ、このように調整可能ならこの基本ポジションをぜひ一度試してみてほしいのだ。
■正しく操作するための履き物とは?
足元スペース、ペダル位置、足の大きさ等には特に問題がないのに、ペダル操作が「いまいちしっくりこない」という人は履き物に問題があるのかもしれない。
実は筆者、足の大きさが29cmと大きめサイズ。この足にごっついワークブーツなどを履いて運転すると、大きく硬いソールと相まってペダルへの入力がわかりにくいので雑な操作になり、ギクシャクした運転になってしまう。
また、決して薦められないが、ビーチサンダルで家から運転して出ようとしたことがある。アクセルペダルからブレーキペダルへと足を移動させたとき、かかとに固定されていない柔らかいソールがブレーキペダル側面に引っ掛かってブレーキペダルがうまく踏めず、危うく自宅の壁にぶつかりそうになってしまった……。
それからは、運転時の履き物には特に注意を払うようになった。というわけで、履き物も非常に重要なのだ。
かかとが固定されていない、脱げやすい、靴底が厚い、靴底が滑りやすい(雨の日の革底の靴など)、かかとが著しく細い履き物(ハイヒールなど)は、想定外の急発進や急減速につながったり、細かなペダル操作ができない可能性もある。
道路交通法では、ビーチサンダルや厚底ブーツ、ハイヒールなどを「運転時に履いてはいけない」と明記されていない。
しかし、運転時の危険性を考え、運転時は運転に適した履き物を履き、その日のファッションなどに合わせた履き物を履きたい場合は、運転の妨げにならない車内等に置くなどの「使い分け」はするべきだろう。
【画像ギャラリー】正しく止まるためのブレーキペダルの踏み方とは?(7枚)画像ギャラリー
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