■永田恵一が選ぶ1台は?
「飽きずに10年乗れるクルマを選ぶ」となったら、人によってボーダーラインは大きく異なるにせよ、次のような要素が必要だと思う。
1.ほどほどに刺激がある
2.過剰な負担にならないボディサイズや維持費
3.高い耐久性を持つか、部品代や修理代が安い
4.カスタマイズしやすい
ということを踏まえて私はランクルプラドを選んだ(これから新車が買えるか不明だが)。
まず、ランクルプラドは高級本格SUVというポジションでありながら、450万円前後という中心価格帯にはじまり、ボディサイズや維持費など多くの要素が許容できる範囲なのが素晴らしい。これはランクル250にはない魅力だ。
刺激の部分も「世界に通用する本格オフローダー」という雰囲気と性能を負担なく味わえるという点でも推せる。
これでエンジンがプラドのワイルドなキャラクターによく似合うディーゼルであればなおよく、最後のエンジン車として乗るのもいい。
もちろん耐久性の高さは世界のランクルファミリーだけに言うまでもない。とどめにランクルファミリーのリセールバリューの高さは強烈なので、値落ちを気にする必要がないというのも長く乗れる理由の1つだ。
■国沢光宏が選ぶ1台は?
こらもう基本的には自分が好きなクルマをどうぞ、ということになるんだと思う。そこで「私ならナニを選ぶか」ということにしてみたい。
まず10年というスパンを考えると「主役級」は無理。
私もかつて今や驚くほど高い値が付くNSXやフェラーリ328や930ボディの911とか持っており、残していたらなぁと考えるけれど、維持コストは強烈だったりする。スンゴイお金持ちなら負担になるという感覚などないかもしれないですが。
しかも人気出ている純エンジンときたら、すでに入手難。私もフェアレディZを考えたけれど、売ってくれないというので終了。
スポーツモデルで買うのなら2Lエンジン積んだロードスターか? これなら10年乗って、孫に引き継げばいい。ガソリンの終売が2050年だから26年乗れる。
ランクル250も考えた。少しばかり大きくて疲れちゃうかもしれない。だったらJMSに出展されていたIMV0を買って、リアにキャンピングカーシェルを背負わせるなんて面白いかも。
実際、ロードスターかIMV0で大いに悩んでいたりする。今のとこと8対2くらいでロードスターといったイメージ。今持ってるクルマをみんな手放して2台という手もあります。
■片岡英明が選ぶ1台は?
電動化が世の流れとなり、年を追うごとに安全基準も強化されている。クルマも肥大化しているから、これから出る新車の多くは、車両重量が増えてくるだろう。
走りが楽しいライトウェイトスポーツだって、電動化されれば重くなってしまう可能性が高い。しかもリア駆動のスポーツクーペは絶滅危惧種だ。
GR86と兄弟車のスバル BRZは、数少ないFRのスポーツクーペである。現行型は2代目で、2021年秋の登場だから10年後だって魅力を失わないだろう。
FRならではの軽快な身のこなしと人車一体の気持ちいい走りは、この先も色あせないはず。
世界でも少数となっている水平対向4気筒エンジンを積んでいるのも惹かれる理由のひとつだ。
2代目はトヨタの直噴技術(D-4S)に加え、排気量を2Lから2.4Lに拡大した。トルク感が増し、6速MT車は7000回転まで使い切ることができる。車重は1300kg以下だから力強い加速を楽しめるだろう。
しかもGR86とBRZは味付けを微妙に変えている。切れ味の鋭さを前面に押し出したハンドリング重視のGR86に対し、BRZはスタビリティ重視の味付けだ。次世代は重くなるだろうから、10年後も優越感を持って乗れる。
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