ヴィッツとアクアはなぜ共存できるのか? 何が違う? どこが違う??

■アクアが売れる”おいしい”日本市場を捨てる意味がない

 ちょっと前のスクープ情報では、次期アクアの予定はなく、ヤリスと名を変える次期ヴィッツに吸収されると言われていた。

 が、これは見直され、両雄は今後も共存するようだ。

 当然、現行モデルと同じように、ヴィッツとアクアは兄弟車だろう。アクアはハイブリッド専用モデルということもあり、ヴィッツより上級のポジションを与えられる。

広い室内はアクアの大きな武器。また燃費も現状でも決して悪くはなく、新型は更なる進化をとげるはずだ

 アクアの存在意義、存在価値は、燃費と広さを売りにするライバルと互角に渡り合えることだ。

 ハイブリッド車ならではの卓越した環境性能に加え、広さと快適性を武器にライバルを抑え込むことができる。

 ヨーロッパ市場をメインと考えているヴィッツは、これ以上ボディサイズを拡大することが難しい。

 が、日本を活躍の場としているアクアは4mの大台を超えられる。また、全幅を小型車枠に収めることもできるだろう。

 ヴィッツは価格にこだわるユーザーが多い実用車なので、キャビンは前席優先だし、インテリアなどの質感も軽自動車並みだ。が、全長を延ばせるアクアは後席を広くできるし、日本のユーザーが気にする質感も高められる。

 このクラスには間もなくモデルチェンジするフィットがあるし、ノートのe-POWERも手強いライバルだ。

 センタータンクレイアウトを採用するフィットはキャビンとラゲッジルームがワゴン並みに広く、シートアレンジも多彩である。

日産に販売台数ナンバーワンをもたらせたノートe-POWER。アクアにとっても、ヴィッツにとっても乗り越えていかなければならない強敵だ

 ノートもキャビンはヴィッツより広い。また、モーターを上手に使ったe-POWERは2.5Lクラスと同等のパンチ力があり、気持ちいい走りを楽しめる。

 街中の燃費はヴィッツと互角だ。この両車と互角に渡り合い、マーケットを奪われないためにはアクアが絶対に必要なのだ。

 ヴィッツ(ヤリス)はグローバル展開でトヨタを代表するコンパクトカー、アクアは日本特有の小さな上級車を期待する人たちに向けたコンパクトファミリーカーとして共存できるのである。

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 ヴィッツとアクアには新型の情報がすでに入電中。遠くない将来にモデルチェンジが実施されそうだ。こちらの記事も参照してほしい。

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