日産の海外向け高級車チャンネルであるインフィニティは2023年10月24日、ブランド初となるバッテリーEVのSUV「Vision QXeコンセプト」のティザー写真を公開した。「インフィニティに明るい夜明けをもたらす(A bright new dawn for INFINITI)」とする、ほかの3つの新モデルとともに写るその姿は、サイズ感からして次期エクストレイルの可能性もある。
文:吉川賢一
写真:NISSAN、INFINITI
6~7年以内に、19車種ものバッテリーEVを投入する日産・インフィニティ
今回公開された画像に写る4モデルは、SUVタイプのバッテリーEV「Vision QXeコンセプト」のほか、未来の完全電動セダンの方向性を打ち立てるとするファストバックセダンの「Vision Qeコンセプト」、そして新しいミッドサイズクロスオーバークーペとする「QX65コンセプト」と、来年発売するとしている新型の「QX80」だ。「Vision QXeコンセプト」と「Vision Qeコンセプト」は、登場すれば、インフィニティ初のバッテリーEVとして登場することになる。
インフィニティが主戦場である北米で現在ラインアップしているのは、セダンのQ50(日本市場のV37スカイライン)、クーペのQ60、ミドルサイズSUVのQX50、クーペSUVのQX55、3列シートSUVのQX60、フルサイズSUVのQX80の6車種。売り上げの中心はQX50、QX55が担っている。
日産は長期計画のアンビション2030の中で、「2030年度までに19車種の(バッテリー)EVを含む27車種の電動車を導入し、日産とインフィニティ、両ブランドをあわせて、グローバルに電動車のモデルミックスを55%以上とすることを目指す」とし、米国にある日産キャントン工場に5億ドルを投資、2025年から日産とインフィニティの両ブランドの新型EVを生産するとしている。2030年には、米国の自動車販売の40%をBEVとする計画だ。
リーフ、アリア、サクラの3つのバッテリーEVを販売するなど、バッテリーEVにおいては、トヨタやホンダといった国内他メーカーよりも先行している日産ではあるが、それでも、あと6~7年以内に、(インフィニティとあわせて)19車種ものバッテリーEVが投入されるというのは、このところ新車発表ペースが大人しくなってしまった日産・インフィニティとしては、かなり大胆な目標にきこえる。
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