■2014年モデルからはNISMOが登場
ハイパフォーマンスグレードであるNISMOは2014年モデルから登場した。600PSのハイパワーと純正とは思えないリアウイングを中心としたその出で立ちはGT3マシンをストリート用にデチューンしたかのようであった。
そのエアロデザインはもちろん、サスペンションやパワートレインなどあらゆる箇所にモータースポーツの知見がと入れられたNISMOは、日常走行とスポーツ走行でのハイパフォーマンスを徹底追及し、その2つを両立していた。
なお、このNISMOに専用オプションパックを装着した車両は、ニュルブルクリンクで当時量産車最速の7分08秒679を記録。初期型のタイムから約21秒の短縮を果たしている。R35の進化の歴史の中にも「マイナス21秒ロマン」が存在したのだ。
また、2014年モデルから現ブランドアンバサダーである田村宏志氏が商品企画責任者としてGT-Rに携わるようになる。
この辺りからサーキット趣向のNISMO、GTな性能も意識した基準車といったキャラクター分けがされるようになる。
■後期型となった2017年モデル
大きなマイナーチェンジが行われて、現在の後期型と呼ばれるようになったのは2017年モデルだ。
Vモーショングリルを用いたデザインに変更されたのが特徴的だ。エンジンパワーは570PSまでに向上。
コーナリングもボディ剛性の向上と、接地性の向上を施すことで更に進化させた。また、スムーズな乗り心地と遮音材の見直しなどにより、快適性も向上している。
その後も年次改良が行われたが、大きなトピックスがあったのは2022年モデルと2024年モデルであろう。
2022年モデルでは「T-spec」がラインアップに加わり、2024年モデルは騒音規制の関係でラインアップから姿を消すことが噂されていたが、見事にクリアしてGT-Rを継続させた。
このようにしてGT-Rは16年の時を歩んできた訳だが、その進化は、速さは勿論GT-Rの「GT」としての快適性も進化させてきた。
今後GT-Rがどんな方向に進むかは分からない部分も多いが、日本のスポーツカーを代表するモデルであり続けるのは間違いないだろう。
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