今や海外オークションでは程度のいいタマだと1500万円以上で取引されている第2世代最後のランサーエボリューションVIのマキネン仕様。新車で購入しながら2年ちょっとで手放してしまった担当が後悔の念を語る。
文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/三菱自動車、ベストカーWeb編集部・渡邊龍生
【画像ギャラリー】嗚呼……後悔先に立たず! なぜ第2世代エボ最高? の「ランエボVIマキネンエディション」を売ってしまったのか?(15枚)画像ギャラリー■T・マキネンの4年連続ドライバーズ獲得を記念した特別仕様車だった
いきなり個人的な話で恐縮なのだけど、いまだにあの時の決断を悔やんでいる部分がある。何がって、ランサーエボリューションVIトミーマキネンエディション(以下、ランエボVIマキネン)を売却してしまったことだ。
ランエボVIマキネンは、第2世代ランエボ(IV~VI)の最後を飾る限定車ランエボのなかでもさらに当時の三菱WRCグループAで4年連続ドライバーズチャンピオンを獲得したエースドライバー、トミー・マキネンの偉業を記念した特別仕様車として登場。
当時、R33スカイライン2ドアGTS25tタイプMに乗っていた私は1997年に登場した最後の5ナンバーエボのランエボIV、翌1998年に登場したランエボVと毎年のように登場する第2世代ランエボに注目していた。
最も欲しかったのはエボVだったのだが、タイミングが合わずにR33に乗りながらじっとエボシリーズの動向を観察。そして1999年12月、ついにランエボVIマキネンが正式に発表された。
■エボVとエボVIのいいとこ取りだった?
翌2000年1月に正式に販売が始まったランエボVIマキネンはその生産台数も歴代最も少ない3000台弱。しかもエボVの足(フロント)とエボVIの足(リア)をジョイントし、エボVIよりも10mmダウンしたターマック仕様サスペンションを備えていた。
直4、2LDOHCターボの4G63はGSRでは最高出力280ps/最大トルク38.0kgmはエボVから変わっていなかったが、その最大トルクの発生回転数が従来までの3000rpmから2750rpmに低められていたのもポイントだった。
それだけでなく、第2世代エボ最後を飾るにふさわしいエクステリアも精悍そのもの。従来まではフロントバンパーに必ずフォグランプ設置部があったのだが、より高速なターマック仕様として今回は標準仕様では廃止。その代わり、カナード形状となったフロントバンパーのサイド部やフロントリップスポイラーなどを採用。
ホイールにはエボIV~IVまでのOZ製からENKEI製10本スポークタイプに変更されていたのもトピック。リアビューをキリリと引き締めるマフラーはエボVIまでの楕円形状のマフラーテールからエボVIマキネンでは真円形状の大口径マフラーに変更。走るたびにその排気サウンドには酔いしれたものだ。
また、インテリアでもRECAROシートにはマキネンのロゴが入る特別仕様だったほか、従来ではRS用だったクイックステアリングギアがGSRにも採用されたり、GSRに新開発のハイレスポンスチタンアルミ合金ターボチャージャーが採用されたりしたことで中低速トルクとレスポンス向上を図っていたこともオーナー心をくすぐられたもの。
コメント
コメントの使い方エボIV乗ってました。マキネン買えただけでも凄いじゃないですか!私も過去に所有していた車たちがとんでもない値をつけて売られているのを見る度に複雑な気持ちになりますが、あの頃は今のこの状況なんて誰も想像できなかったので仕方ないと諦めてます。その分、たくさんの車に乗れたことをヨシとしています。