発見されたら最期! 「潜水艦」対「潜水艦」は沈黙の戦い

■対潜水艦戦闘で使用される魚雷とは

 対潜水艦戦闘ではどのような魚雷を使用するのだろう。対潜水艦用魚雷には大別して2種類ある。

さまざまな対潜魚雷の方式
さまざまな対潜魚雷の方式

 潜水艦が使用する射程の長いもの(潜水艦ではこの他に対水上艦用のウェーキ・ホーミング式魚雷も搭載している)と、航空機や水上艦艇が使用する射程が短く魚雷自体も短いもの(短魚雷)である。

 また同じ対潜水艦用魚雷でも誘導方式によりいくつかの種類がある。

●有線誘導方式
魚雷と発射プラットホームである潜水艦を電線でつなぎ、潜水艦から誘導する方式。電線は途中で張力がかかって切れてしまわないように、魚雷と発射菅の双方から繰り出されるようになっている。魚雷自身が目標を追尾する音響ホーミング装置を持っているものと、潜水艦の音響ホーミング装置に依存する2つのタイプがある。

●アクティブ・ホーミング方式
魚雷自体が音波を発射して探知・追尾を行うもの。ちなみにこの方式は水上艦攻撃には向かない。海面近くでは発射した音波が反射されてしまい、目標を上手く追尾できないからだ。

●パッシブ・ホーミング式
魚雷の制御装置にインプットされた目標の音を、魚雷自身が探知・追尾する方式。今日の潜水艦はかなり静寂性が高いので、ホーミングヘッドの感度がかなり高くなければならない。

 このように大別される誘導方式だが、今日主流となっているのは単一の誘導方式のみではなくそれぞれの方式が組み合わされている。たとえば最初は有線誘導方式で目標付近まで行き、そこからは魚雷自身のホーミング装置によって探知・追尾するという具合である。

 ちなみに海自の「たいげい」型などが搭載する新型の18式魚雷は、デコイのような妨害・欺瞞手段を識別し、水深状況が複雑な沿岸海域や海面残響の影響を受けやすい浅海面における探知能力を強化した誘導方式が使われているという。

【画像ギャラリー】最新の潜水艦のソナーシステムとは(2枚)画像ギャラリー

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