■最上級グレードとの差は約半額!
●マツダ CX-60(25S Sパッケージ〈2WD〉)322万3000円
後輪駆動をベースにしたマツダの上級SUVだが、グレード構成は幅広い。最上級の価格は約650万円に達するが、最も安価な直列4気筒2.5Lガソリンエンジンを搭載する25S Sパッケージ・2WDは322万3000円だ。最上級の約半額に収まる。
このグレードをベースにオプションを加える選び方もあるが、インパネは硬質の樹脂になって質感は上級グレードと大幅に異なる。軽快な運転感覚など独特の魅力も備わるが、購入時には内装を必ず実車で確認する。
そのうえで納得できたら、機能や装備のわりに価格を抑えた割安でマニアックなCX-60が割安な価格で手に入る。
一方、一般的な推奨グレードは、直列6気筒3.3LディーゼルターボのXD・Lパッケージ2WDだ。
●25S Sパッケージの運転支援システムの主な機能
・衝突被害軽減ブレーキ:○
・追従クルーズコントロール:○(全車速)
・誤発進抑制:○(前後)
・後側方接近車両検知:○
・エントリーグレードオススメ度:★★★☆☆
●No.1オススメグレードは「XD Lパッケージ」422万4000円(2WD)
直列6気筒のディーゼルは、実用回転域の駆動力が高く吹き上がりも滑らかだ。LサイズのSUVだが、適度に軽快でマツダ車らしい運転感覚を味わえる。
■エントリーグレードは唯一のエンジン車だが……
●ホンダ ヴェゼル(G〈2WD〉)239万9100円
現行ヴェゼルのグレードは、先代型と異なりハイブリッドのe:HEVが中心だ。エンジン車はGのみで、Gは売れゆきも伸び悩む。
そこでヴェゼルとほぼ同じサイズのWR-Vに、1.5LNAエンジンを搭載して、先代ヴェゼルと同等の200万~250万円で販売する。つまりWR-Vは、実質的にヴェゼルのNAエンジン車だ。
そうなると現時点でヴェゼルに用意されるエンジン車のGは、選ぶ価値も乏しい。Gには安全装備のブラインドスポットインフォメーションなどを装着できず、内装の装飾も削られてシンプルだ。
それでもアルミホイールなどは標準装着するが、最廉価グレードを意識させる。積極的には推奨できず、中心的な存在のe:HEV・Zがベストだ。
●Gの運転支援システムの主な機能
・衝突被害軽減ブレーキ:○
・追従クルーズコントロール:○(全車速)
・誤発進抑制:○(前後)
・後側方接近車両検知:×
・エントリーグレードオススメ度:★★☆☆☆
●No.1オススメグレードは「e:HEV・Z」300万1900円(2WD)
e:HEV・Zは2WDでも価格が300万円に達するが、左右席の温度を独立調節できるエアコンなどを標準装着する。内装の質も含めて満足度が高い。
■エントリーグレードでも満足度は高いがお買い得感は?
●三菱 アウトランダーPHEV(M)484万1100円
全車がプラグインハイブリッドの機能と、前後にモーターを配置した4WDを搭載する。これらの機能は全車共通だ。安全装備や運転支援機能も充実しており、Mを選んでも上級グレードとの決定的な差はない。
Mで見劣りするのは、シートの生地や調節機能、BOSEプレミアムサウンドシステムなどだ。Mで充分と考えるユーザーもいるだろう。
ただし選択に迷うのは、アウトランダーの場合、上級グレードほど価格が割安になること。例えばPの価格はGの7人乗りに比べて約43万円高いが、50万円以上の装備が加わる。複数のオプションを装着するなら、それを含んだ上級グレードを選ぶほうが割安だ。
そうなると結局のところ一番の買い得グレードは最上級グレードのPになる。
●Mの運転支援システムの主な機能
・衝突被害軽減ブレーキ:○
・追従クルーズコントロール:○(全車速)
・誤発進抑制:○(前後)
・後側方接近車両検知:○
・エントリーグレードオススメ度:★★★☆☆
●No.1オススメグレードは「P」570万5700円
本革シート、ヘッドアップディスプレイ、BOSEプレミアムサウンドシステムなどをフルに標準装着する。Gにオプションで加えるよりも割安だ。
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