日本はご存知のとおり、左側通行/右ハンドル/右ウインカーの国だ。しかし、日本に正規輸入される海外メーカーのクルマは、右ハンドルなのにウインカーは左。日本車から右ハンドルの輸入車に乗り換えると、多くの人が間違えてワイパーを作動させてしまう。なぜ、日本車のように右ハンドル/右ウインカーにならないのだろうか?
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(トビラ写真:benjaminnolte@Adobe Stock)
■日本市場で販売されている輸入車はなぜ右ハンドルなのに左ウインカーなのか?
1980年代まで日本に輸入される海外メーカーのクルマは、ほぼ左ハンドルだった。当時、ガイシャの頂点に君臨していたW126型ベンツSクラスも右ハンドルよりも、駐車しやすいという理由で左ハンドルのほうがいいとさえ言われていた時代。
1990年代に入ると、VWゴルフやアストラ、ヴィータ、ティグラなど右ハンドル車が増え始めた。ただし、ペダル位置がオフセットされ、左足を置くフットレストがなかったりと、違和感を覚えるものが多かったが、いまやそれもほぼ感じなくなった。
そんな時代でも、右ハンドル/右ウインカーの輸入車が少なからず存在した。小ベンツことベンツ190シリーズ、1980年代後半から1990年代にかけて日本で正規輸入されていたサターン、キャデラックセビルSTS/SLS、そして2013年に発売された3代目フォーカスなどがそれにあたる。
ちなみにジャガーやランドローバーなどもともと左側走行、右ハンドルの英国車ははじめから左ウインカーだった。
2024年現在、日本で正規販売されている輸入車は一部のスポーツカーを除き8割以上、右ハンドルとなっている。
ただし、一部の例外もある。マツダロードスターと兄弟車のアバルト124スパイダーは、ロードスターベースのため、右ハンドル/右ウインカー、オーストリアで生産されるトヨタとBMWの共同開発車のスープラは右ハンドル/左ウインカーとなっている。
コメント
コメントの使い方