■いまだ衰え知らずのタケちゃんマン
ということでいつもの試乗コースへ!!
「スムーズな加速だな、さすがモーター。ところでエンジン、かかっとらんな? えらい静かだ。“シューん”としか音が聞こえんぞ」
相変わらずのスムーズなドライビングに、まったく年齢を感じさせないタケちゃんマン。さすがレジェンドだ。
裏山を登るワインディングに入ってアクセル開度が大きくなると、微振動を感じる。
「おっ、エンジンかかったな。なんか思っていたロータリーサウンドではないなぁ。
こう、もっと“ギュ~わわわわン”と吹け上がっていくのかと思っとったけどが、ほとんど音も振動もなく、遠くで扇風機が回っているような“むぅぅぅぅ~ん”という小さい音が聞こえる程度。言われなければエンジンがかかっているとはわからんな」
そうなんです竹平さん。この8C型ロータリーエンジンは発電用に特化した出力特性で、最高出力72ps、最大トルク11.4kgmともに4500rpmで発揮するチューニングなんです。
ある程度、アクセル開度に合わせた回転の上下はあるものの、基本的にはなるべく燃費効率のいい領域で一定の回転で回るセッティングなのです。
「モーターはトルクがあって急な上り坂でもグイグイ走るし、ハンドリングもいいから走っていて楽しいぞ。せっかく新開発のロータリーエンジン積んだんだから、スピーカーから出る作った音でいいから、懐かしのロータリーサウンドを聞かせてほしいものだな」
竹平さん、そのアイデアマツダに伝えておきます!!
■久々のニューモデル試乗!! ワシもまだまだやれるぞぃ!!
久しぶりにベストカーウメキから電話が来た。「面白いクルマが出たので、竹平さんに乗っていただきたいんです」という。フムフム……、いったい何を企んでいるのやら?
はるばる裾野市のテイクスまでやってきたウメキが乗ってきたのは、ん……? 見たことのあるSUVだぞ? カッコいいクルマだ。
リアドアが観音開きになっていて、RX-8みたいではないか! MX-30と言ったな、たしか。ちょっと前からあるクルマではないか。もちろん知っているぞ。
妙にニヤニヤ顔のウメキが「竹平さん、差し入れです」とニギリメシを差し出した。おいウメキ、ワシはたった今、今日の取材に備えて早めの昼メシを食べたばかりだぞい。
と、ここでピンときた。MX-30のフロントフェンダーのエンブレムも怪しいと思っていたのだけどが、マツダ車ときてオニギリ、はは~ん、ロータリーエンジンだな?
というわけでさっそくひとっ走りだ。
ん? ロータリーエンジンの存在感は……ないな。そりゃあそうだ。駆動力はモーターで、ロータリーエンジンは発電用で車載のリチウムイオンバッテリーを充電する。
この電池は外部からの充電も可能で、モードによっては100km程度モーターだけで走れるという。
ワインディングの上り坂でアクセルを踏み込むと、たまに“むぅぅぅぅ〜ん”とエンジンが回るが、静かだ。
それにしても乗り心地もハンドリングも質感が高いSUVだ。ワシの知らぬ間にクルマはどんどん進化、変化しておるのだな。
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