■SUVからほかの車種への乗り替えで二酸化炭素排出量が2割減る?
日本では「カーボンニュートラルなんかポーズだし、挫折するよ」と思っている人も多いようだけれど、ところがどっこい! 欧州は腰を据えている。何が何でもカーボンニュートラルに進もうとしている。
航空機や船舶のような移動手段は少し時間かかるけれど、クルマについちゃ電気自動車への代替ハードルが低い。しかも身近な存在だ。どの国もクルマからカーボンニュートラルを始めようとしている。
とはいえ、現在売っているクルマのすべてを明日から電気自動車にすることなど不可能。だったら二酸化炭素排出量の多いSUVを減らしていこうという流れになることは容易にイメージできる。
しかしながらお金持ちは発言力が強く、普通の国ならお金持ちに人気のSUVを規制することは難しい。お金持ちがエバれないフランスだからこそ、SUVバッシングをできるのだった。
もしかするとこの流れ、広がっていくかもしれない。フランスのほかの都市が右にならえする可能性もあるし、ドイツやデンマーク、オランダのような環境派の強い国なども追従する雰囲気が出てきた。
確かにSUVから同じサイズの5ドアHBやステーションワゴンに乗り替えてくれれば、それだけで20%も二酸化炭素の排出量を減らせる。市民運動としては一番効果的かもしれない。
■さて日本でも待ったなしの状況なのだが……
翻って我が国はといえば、そんなこと考える都道府県知事など皆無。少しばかり環境を考えていそうな東京都の小池知事すら公用車はアルファードである。東京都内の移動であれば日産ARIYAくらいで充分だと思う。
かといって日本の場合、燃費悪いクルマの駐車料金を上げるというやり方は妙案と言えない。反発を買うだけ。ただでさえ自動車から税金を取り放題しているからだ。
同じような施策を日本に導入するのなら、電気自動車の駐車料金を2時間まで無料にするとか、電気バイクの駐車場所を作るとかの優遇装置だと思う。
いずれにしろ2050年のカーボンニュートラルと、2030年の「二酸化炭素排出量2013年度比46%減」を国際公約にしている我が国も環境対策は待ったなし。特に2030年までは6年しかない。可及的速やかに抜本的な対応が必要である。
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