覚えておくべし道路緊急ダイヤル(#9910)と、「いざ」という時の連絡先

覚えておくべし道路緊急ダイヤル(#9910)と、「いざ」という時の連絡先

 クルマで走行していると、道路上に落下物やロードキル(野生動物がクルマにひかれて命を落とすこと)を見つけたり、路面の段差や穴ぼこに気づいたりと、道路上の異状に気づくことがある。このまま放置すると事故や渋滞につながる恐れがある、そんなときに連絡するのが「道路緊急ダイヤル(#9910)」だ。

文:エムスリープロダクション
アイキャッチ画像:Adobe Stock_mapo
写真:Adobe Stock、写真AC、国土交通省

道路管理者に直接異状を通報することで、迅速に対応できるようにするもの

 道路緊急ダイヤル(#9910)は、道路利用者が、道路にできた穴や段差、路肩の崩壊、落下物や路面の汚れのほか、ガードレールや標識などの損壊、また、動物の死骸などの異状を発見した際に、通報する窓口だ。通報する際には、道路名や進行方向、キロポスト(路肩や中央分離帯にある小さな標識に記載されている数字)や周辺の施設等を事前に確認しておくとスムーズ。全国共通で24時間受付しており、通話料は無料だ。

 NEXCO中日本によると、2020年度に、NEXCO中日本が管理する道路において、交通管理隊が処理をした落下物の件数は、合計で56300件、1日に150件以上もの落下物を処理していることになる。特に、高速道路上での落下物は、渋滞の原因になるほか、事故に繋がる危険が高い。

 阪神高速道路では、2018年度に約19000件の落下物が発生し、それに起因する事故が614件も発生したそう。異状に気づいた利用者が道路管理者に直接通報することで、異状に迅速に対応することができ、事故や渋滞の発生を防ぐことができる。

道路緊急ダイヤル(#9910)は、道路利用者が、道路にできた穴や段差、路肩の崩壊、落下物や路面の汚れのほか、ガードレールや標識などの損壊、動物の死骸などの異状を発見した際に通報する窓口(PHOTO:写真AC_zen-ichi)
道路緊急ダイヤル(#9910)は、道路利用者が、道路にできた穴や段差、路肩の崩壊、落下物や路面の汚れのほか、ガードレールや標識などの損壊、動物の死骸などの異状を発見した際に通報する窓口(PHOTO:写真AC_zen-ichi)

 この#9910に加えて、関東甲信1都8県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、長野県)では、令和5年11月1日から、LINEで通報できる通報アプリが試行されている。電話とは異なり、異状を写真で伝えることができるので、連絡がスムーズ。仕事などでクルマでの移動が多い人は、友達追加をしておくといいだろう。ただし、通話もLINEでの通報も、安全な場所にクルマをとめてから。最寄りのサービスエリアやパーキングエリアについてからか、同乗者がいる場合には、同乗者にお願いをするようにしてほしい。

LINEによる道路異状の通報アプリの概要。異状の種類を選んで、できごとを選び、写真を送ったあとに道路の種類を選び、位置情報を送ればOK
LINEによる道路異状の通報アプリの概要。異状の種類を選んで、できごとを選び、写真を送ったあとに道路の種類を選び、位置情報を送ればOK

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