■本格四駆スポーツセダンとして人気を博したが「トリプルパンチ」で撃沈 スバル レガシィB4(1998-2020年)
●セダン凋落と日本の重要度低下etc が重なった
1989年に登場した初代レガシィ セダンは本格派の4WDスポーツセダンとして人気に。そして1993年登場の2代目も水平対向4気筒DOHCターボとデザインの魅力でスマッシュヒットを記録しました。
続いて1998年12月に発売された3代目からは「レガシィB4」と車名を改め、2003年から2009年まで販売された4代目は衝突安全性向上のため全幅を35mm拡大したことで3ナンバーサイズとなり、2ステージ・ツインターボに代わってシングルタービンのツインスクロールターボとなりましたが、基本的には好評を維持しました。
しかし2009年に発売された5代目では、北米市場を意識したやや大柄なサイズとなり、2Lエンジンは廃止。
そして2014年登場の6代目ではさらに大柄な完全アメリカンサイズとなり、ターボエンジンも全廃……とやっているうちに「日本市場の重要度低下」と「セダン人気の凋落」「企業平均燃費規制の強化」というトリプルパンチに見舞われ、日本市場からは消えてしまいました。
・発売年月:2009年5月(5代目)
・エンジン種類:水平対向4気筒DOHCターボ
・総排気量:2457cc
・最高出力/最大トルク:285ps/35.7kgm
・全長×全幅×全高:4730×1780×1505mm
・車両重量:1480kg
・諸元記載グレード:2009年式 2.5GT
●ざんねん度:★★☆☆☆
■スバリストを狂喜させた走れるミニバンだったのに…… スバル トラヴィック(2001-2005年)
●オペルが開発した「ザフィーラ」のOEM供給車
スバル トラヴィックは、ゼネラルモーターズ(GM)の傘下だったオペルが開発した「ザフィーラ」のOEM供給版で、一部の自動車愛好家からは“熱烈”といえるほどの支持を集めた傑作小型ミニバン。
製造はGMのタイ工場で行われました。しかし2004年末の初代ザフィーラの生産終了に伴い、スバル トラヴィックも割ととっとと販売終了になってしまいました。
理由は簡単で、「2005年10月にはGMとスバルとの提携関係が解消されたから」です。
・発売年月:2001年8月
・エンジン種類:直4 DOHC
・総排気量:2198cc
・最高出力/最大トルク:147ps/20.7kgm
・全長×全幅×全高:4315×1740×1675mm
・車両重量:1480kg
・諸元記載グレード:2001年式 Lパッケージ
●ざんねん度:★☆☆☆☆
■スバリストのハートは確実にとらえたが……それ以外には刺さらず? スバル エクシーガ(2008-2018年)
●ブーム終焉の影響もあるが、そもそもデザインが……
2008年6月に登場したスバル エクシーガは、「7シーター パノラマ ツーリング」というコンセプトで登場した、ステーションワゴン的なフォルムと走りの実力を備えた3列シート車。
スバリストの心はとらえたのですが、ちょうどロールーフミニバンの人気が下火となり、それに代わってハイルーフ+後席スライドドアのミニバンが人気となっていった時期であったため、あまり売れませんでした。
というか、そもそも「デザイン」に訴求力がありませんでした。
・発売年月:2008年6月
・エンジン種類:水平対向4気筒 DOHC
・総排気量:2498cc
・最高出力/最大トルク:173ps/24.0kgm
・全長×全幅×全高:4740×1775×1660mm
・車両重量:1570kg
・諸元記載グレード:2014年式 2.5iアイサイト
●ざんねん度:★★★★☆
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【画像ギャラリー】ヴィヴィオ レガシィB4 トラヴィック エクシーガ……あえなく消えたスバル車たちをギャラリーで見る(20枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方B4はWRXS4がそのポジションを受け継いでいるのでいいとしてヴィヴィオは惜しいですね…。トラヴィックは別に…
私も同意見です。直接ではない実質後継ってのはスバル多いですからね。
また、実用車はスバルで揃えたい関係上、介護改造ができるトレジアがなくなったのも個人的には痛いです。
R2/R1、ステラ、プレオにサンバーもスバルの軽はほかにない車でしたからね(o^^o)ダイハツOEMとなってからもそれなりに見かけておりましたが、不正発覚で現在は停止……。