暖冬だと言われながらもきっちり寒い2024年のウインターシーズン。油断せずに気を引き締めて、いつもの冬と同様の準備が必要だ。ここでは、販売開始から初めての冬を迎えている三菱 デリカミニと、冬真っ只中に登場する三菱 トライトンの雪上での性能を検証する。
※本稿は2024年2月のものです
文/ベストカー編集部、写真/MITSUBISHI、撮影/平野 学
初出:『ベストカー』2024年3月10日号
■雪道でも安心して気持ちよく走れる!!
4WDモデルのタイヤサイズが165/60R15となり、最低地上高がFFモデルに対し5mm大きい160mmとなるデリカミニ。クロスオーバー的な外観も相まって、雪道での性能、使い勝手が気になる。さっそく新井選手にチェックしてもらった。
「雪道でも安心して走れます。4WDのシステムがいわゆる生活4WDとされるビスカスカップリング式だとは思えないトラクションです。発進時からしっかりと後輪にトラクションがかかるため、前輪の無駄な空転が抑えられています。
これはコーナー立ち上がりの加速でも同様で、前輪が空転して外に膨らむ挙動を抑えています。またハンドリングコースのS字切り返しのような場面でもアクセルワークで姿勢を制御できるので、走らせやすいです。足がよく動いて、わだちの深い雪道でも車体が安定していたのが印象的です」と高評価だった。
●デリカミニTプレミアム 4WD主要諸元
・価格:223万8500円
・WLTCモード燃費:17.5km/L
・全長×全幅×全高:3395×1475×1830mm
・ホイールベース:2495mm
・車両重量:1060kg
・エンジン:直列3気筒DOHCターボ、659cc
・最高出力:64ps/5600rpm
・最大トルク:10.2kgm/2400-4000rpm
・Fモータ出力/トルク:2.7ps/4.1kgm
・Rモータ出力/トルク:―
・トランスミッション:CVT
・最低地上高:160mm
・最小回転半径:4.9m
・タイヤサイズ:165/60R15
■力強い走りで雪道をグイグイ走る!!
三菱が送り込む最新モデルがトライトン。今回は日本仕様が間に合わず、オーストラリア仕様でのテストとなったが、エンジンやパワートレーンなどは日本仕様とまったく同じ。雪道での走りを新井選手が試した。
「ラダーフレームに大径タイヤを履いて、最低地上高220mmのスーパーセレクト4WDというメカで、雪道に限らず、どんな場所でもグイグイ走れる安心感は圧倒的。多少深い雪に遭遇しても、センターデフロックモードを選べば豪快に雪を蹴散らして走ってしまいます。
圧雪のハンドリングコースでは、センターデフロックで走るとトラクションが出すぎてアンダーステア傾向が強くなるので4Hモードで走ったほうが曲がりやすいです。
4Hでトラクションが不足するようならばセンターデフロックを選び、さらに駆動力が必要な場面ではローギアの4LLcモードを選んでアイドリングでゆっくり走れば深い雪でも踏み固めて走ってしまいます。ただ、車重が重いので制動距離が延びるため余裕を持った対応が必要です」との評価だった。
●トライトンGLS主要諸元
・価格:540万1000円
・WLTCモード燃費:11.3km/L
・全長×全幅×全高:5320×1865×1795mm
・ホイールベース:3130mm
・車両重量:2080kg
・エンジン:直列4気筒DOHCディーゼルターボ、2439cc
・最高出力:204ps/3500rpm
・最大トルク:47.9kgm/1500-2750rpm
・Fモータ出力/トルク:―
・Rモータ出力/トルク:―
・トランスミッション:6AT
・最低地上高:220mm
・最小回転半径:6.2m
・タイヤサイズ:265/60R18
※スペックは国内仕様のもの
コメント
コメントの使い方