ベストカーが2019年6月1日~2日にかけて開催したベストカーファンミーティング2019。メーカーの垣根を超えて多くのクルマに試乗していただき、とことん最新のクルマを味わってもらうイベント。
Vol.1ではSUV15台による比較試乗会の模様をお伝えしましたが、今回はS660 Modulo大試乗会、そしてテリー伊藤さんの「お笑い自動車研究所LIVE」の模様をお伝えします。【PR】
文:ベストカー編集部/写真:池之平昌信
ベストカー2019年8月10日号
■オレ(小川直也)も楽しめるコンパクトなS660 ModuloX
(TEXT:小川直也)
俺にとってS660は強敵だ。193㎝、115㎏の俺の悩みといえばコックピットに体が入るクルマが限られることだから。
現行のマツダ・ロードスターが発表になった時に勇んで試乗に出かけたらシートとコックピットに足が挟まって身動き取れなくなった思い出がある。
それは膝十字固めを食らった時のような強烈な痛みだった。今回はS660モデューロXの試乗だ。十中八九乗ることはできまい。
しかし、乗り込めない姿を見せることもプロとしての仕事だと割り切った。目にしたS660モデューロXは想像以上に小さいが、ミドシップらしい塊感がある。
左足からゆっくり入れてみる。どうやら膝に当たることもない。そのまま尻を入れる。ボディが一瞬悲鳴を上げたように思えたが、気のせいだろう。
シートに背筋を押しつけ右足をするりとアクセルペダルに置いてみた。すると、膝が一瞬ステアリングに当たるものの、チルトを調整すれば支障なし。これには正直驚いた。ルーフに頭が付いてしまうが、アゴを引けば問題ない。
往年のスポーツカーのコックピットは戦闘機のように機能最優先でタイトそのものだったというが、タイトというなら俺が乗ったS660モデューロXほどタイトなものはないだろう。
6速マニュアルのタッチはいい。1速に入れ、2速で引っ張ってみた。ウォォォォオ、7000回転まで軽く回り、さらに伸びる。
スポーツカーは高回転まで回してなんぼ。2速、3速を使ってのスラロームは、レスポンスがよくてめちゃくちゃ気持ちいい。
180度ターンも俺の体重がミドシップの重量バランスにいい影響を与えているのだろう!? 狙ったラインをズバリ入っていけるじゃないか!
5段階出減衰量調整ができるというサスペンションがいい仕事をしているし、ドリルドタイプになったディスクローターとスポーツブレーキパッドはジワリと効き、コントローラブル。すべては俺に合わせてチューニングされたのかと錯覚するくらいの楽しさ。
あとからファンのひとりが、スマホで撮った動画を見せてくれたが、ほんとうに額がルーフのラインより飛び出ているじゃないか? 「小川直也が走っています!」と宣伝しながら走っているみたいだが、この痛快さを味わえるなら甘んじてやろう。
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