ブランドロゴがあるのに…なぜ車種別エンブレムを採用?
さて、少数派となっている車種専用エンブレムを採用する理由をトヨタとダイハツに聞いてみたところトヨタは、
「フロントマスクのエンブレムにトヨタのマークを使うのか、車種別エンブレムを使うのかというのは明確な基準はありませんが、“トヨタ”というブランドを強調したいモデルにはトヨタのマーク、車種を強調したいモデルには車種別のエンブレムを採用する方向となっています」
と回答。一方のダイハツは、
「弊社では派生車種や木で例えれば枝葉にあたるニッチ路線を狙ったクルマのフロントマスクに車種別のエンブレムを採用することが多いです。
理由としては『新しいモデルなので認知度を高めたい』、『新しい世界観やコンセプトを強調したい』、『コペンのようなモデルではクルマの性格上、特別感を強調したい』といったことが挙げられます」
と回答。トヨタに関しては、1950年代の日本車黎明期に初代クラウンを筆頭に、コンセプトなどを含め、全体的にGMを見本にしていた感が強かった。
当時のGMは、シボレー、ビュイック、キャデラック、現在は消滅したポンティアック、オールズモビルといったブランドに分かれており、ブランドそれぞれのエンブレムを持っていた。
トヨタはその影響を受け、フロントマスクに車種専用エンブレムを付けるモデルが多いという説もある。
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広い目で見れば「エンブレムがメーカー&ブランドなのか、車種別なのか」というのは些細な問題だろう。
しかし、現在フロントマスクに車種別エンブレムが付くモデルは、日本専用車やダイハツのように新しいモデルなどが目立つ。メーカー&ブランドとは別のエンブレムを作る開発資源も考えれば立派なことでもある。
その意味で、車種専用エンブレムを纏う車は、敬意を払うべき存在といえるかもしれない。
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