日本仕様の新型フォレスターに搭載される可能性が高いパワートレーンがストロングハイブリッドなのだが、その詳細は依然としてハッキリとしていない。だが、どうやら現在のRAV4に搭載されているハイブリッドシステムが採用される可能性が高いのだとか。予測してみた。
文/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/ベストカー編集部、スバル、トヨタ
■トヨタ製ハイブリッドの生産を2025年からスタート
スバル喫緊の課題といえば、CAFE(企業平均燃費)だ。カーボンニュートラル時代を迎え、電動化への舵を切らざるを得ない現状において電動ユニットは2Lマイルドハイブリッドのe-BOXERのみ。
現在のラインナップでe-BOXERを採用しているのはインプレッサとクロストレック、フォレスターの3車種。BEVのソルテラを販売しているとはいえ、現状のままでは劇的なCAFEの向上は見込めないのは明らかだ。
そこで白羽の矢が立ったのがトヨタのハイブリッドシステム。現在のe-BOXERではなく、次世代e-BOXERにトヨタのTHSを採用した新型のハイブリッド車の生産を2025年からスタートすることをすでに発表している。
加えてEV専用生産ラインを設け、新規で2028年以降の生産台数を年間40万台以上にアップさせる計画だ。すでに2023年5月に現在の大崎篤社長が今後のハイブリッドとEVの計画について言及していた。
■2025年をメドにEV自社生産を開始
では、次世代e-BOXERはこれまでの2Lマイルドハイブリッドe-BOXERとは何がどう違うのか? その答えは圧倒的な燃費性能の向上にある。
マイルドハイブリッドのe-BOXERは小型のモーターとバッテリーを使っているため、モーターからのサポートが少なく、どうしても燃費性能をアップさせることができないままでいた。この点はトヨタ製のTHSIIを採用することで解消されるのは間違いないはず。
また、EVの生産を強化する体制もすでにアナウンスされており、2025年をメドにEVの自社生産をスタートし、ガソリン車の生産も行う矢島工場でのEV生産を年間20万台以上としている。
さらに大泉工場でのEV専用生産ラインも2027年以降に設立する意向であることも明らかにされている。
ちなみに新型フォレスターに採用されるストロングハイブリッド、THSIIは現行型RAV4と同じ直4、2.5Lハイブリッドと同じ仕様となるというのが筆者が販売店筋から聞いた情報だ。
■先代のマツダアクセラハイブリッドを覚えているか?
ところで、先代アクセラ(現在はマツダ3)にはハイブリッド車が販売されていたのを覚えている方も多いことだろう。マツダの2Lガソリンエンジンに当時の4代目プリウスに採用されたTHSIIを搭載していたモデルだ。
トヨタ製エンジンではなく、マツダのガソリンエンジンにトヨタのハイブリッドシステムを組み合わせたことで独自の存在感を放っていたのだが、販売的には低迷したことで短命に終わった。
先代アクセラの場合は配置レイアウトに余裕があったため、トヨタのハイブリッドシステムを搭載することができたのだが、スバル独自の水平対向エンジンのままだとエンジンルーム内のスペース上の問題からもTHSII搭載は不可能だっただろう。
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