眩しすぎだぜどうにかしろ! 夜間の点灯は[ハイビーム]が基本ってマジか! ロービームだと捕まるってほんと?

■ロービームにしないと減光等義務違反となる

上がハイビーム、下がロービーム。遠くを照らすにはやはりハイビームのほうが抜群に明るい。しかし、すぐ手前の左側や右側の電信柱や木を見ると、かなり上のほうまで照らされて、これがもし人だったら相当眩しいと感じるのではないだろうか
上がハイビーム、下がロービーム。遠くを照らすにはやはりハイビームのほうが抜群に明るい。しかし、すぐ手前の左側や右側の電信柱や木を見ると、かなり上のほうまで照らされて、これがもし人だったら相当眩しいと感じるのではないだろうか

 改正道路交通法の施行と合わせて警察庁のWEBサイトではハイビームの積極使用が推奨されて以降、さまざまなメディアの報道を通してハイビームが基本というのをドライバーが知ったためなのか交通量の多い市街地でもロービームに切り替えないドライバーが多くなった。

 しかし、道交法ではハイビームが基本で走行しなければいけないという規則のほかに、すれ違いや先行車がいる場合にはヘッドライトをロービームに切り替えなければいけないという規則が存在する。

 実際には、都市部では対向車や先行車がいない状況は深夜を除けばほぼないといっていいだろう。都内を走る多くのドライバーは、基本はロービームで走行し、照明のない見通しの悪いところなどでハイビームに切り替え、対向車が来たら、眩しく感じさせないよう、ロービームに切り替えているはずだ。

 ここで講習時に配布された「交通教則」にハイビームの効果が載っていたので引用しておこう。

 ヘッドライトの照射距離はロービームで約40m、ハイビームでは2倍以上の約100m先を照らす。夜間、ハイビームで走行した場合にはロービームの場合よりも2倍以上遠くから歩行者や自転車を早期に発見することができる。

 免許更新から数日経った夜間、普段ロービームで走っている路地でハイビームにしてみると、たしかに遠くまではっきりと見えて、目から鱗状態になった。ただし、歩行者がいた場合はかなり迷惑に感じることだろう。

 おそらくハイビームが基本ということを知ってハイビームにして走っているドライバーのなかには、ロービームにしないと「減光等義務違反」となることを知らないのだろう。罰則は加点1、反則金は6000円となる。

 過去、警視庁に「ハイビームを使わないと違反になるのか」と問い合わせたことがあるが以下のような回答があった。

2020年4月以降の新車から、継続生産車は2021年10月からオートライトが義務化されたが、このオートライトはセンサーが周囲の明るさが一定以下に検知されると、自動的にロービームが点灯する
2020年4月以降の新車から、継続生産車は2021年10月からオートライトが義務化されたが、このオートライトはセンサーが周囲の明るさが一定以下に検知されると、自動的にロービームが点灯する

 「道交法の第52条を確認してください。教則本などでも奨励していますが、東京都内の街中では夜間でも明るく、ハイビームは対向車の走行の邪魔になりますから、この件に関する違反行為の取り締まりは行っていません」

 いずれにしても対向車や先行車、向こうから歩いてくる歩行者や自転車にハイビームで眩しく感じさせないよう、相手を思いやる気を使った運転を心がけたいものだ。個人的には街中で点灯する必要あるのかと疑問に思う、眩しすぎるLEDフォグランプやリアフォグについても、どうにかしてほしいと思っている……。

トヨタC-HRのリアフォグランプ(下)は寒冷地仕様とセットでメーカーオプション( kazu8@Adobe Stock)
トヨタC-HRのリアフォグランプ(下)は寒冷地仕様とセットでメーカーオプション( kazu8@Adobe Stock)
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