東南アジアでバカ売れ中のパジェロスポーツ。トライトンの兄弟車ゆえ、フルモデルチェンジしたタイミングで日本にも上陸か!? とウワサされている一台だ。でもこのクルマってかつてチャレンジャーの名前で日本でも売られており、わずか7年程度で撤退してしまった過去が。時代が違うにせよ、そのまんま売っててもよかったんじゃないか説をここで!!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■パジェロの派生車種が多すぎ!! チャンレンジャーたった7年で日本撤退
ここのところ、復活のウワサが絶えない三菱を代表するクロスカントリーモデルであるパジェロ。そんなパジェロにはパジェロミニ、パジェロジュニア、パジェロイオという派生車種というか弟分が存在していたことは知られているが、日本国外向けには「パジェロスポーツ」なるモデルも存在していた。
このパジェロスポーツは本家のパジェロの生産が終了した後も生産・販売が続けられており、先日は3代目モデルの改良版が発表されたばかりなのだ。
1996年に初代モデルが登場したパジェロスポーツは、パジェロのプラットフォームを流用したSUVモデルであり、欧州や北米、中東など幅広い国と地域で販売された。
地域によってはパジェロスポーツではなく、モンテロスポーツやショーグンスポーツ、ストラーダGワゴンなど異なる名前で販売されていたが、実は日本にも「チャレンジャー」として販売がなされていた。
本家パジェロが販売されていた日本ではあるが、パジェロ譲りの走破性の高さはそのままに、パジェロよりも都会的で乗用車的なキャラクターを持ったモデルとしてリリースされており、全車ロングボディの5ドア、5人乗り仕様となっていた。
ただ日本では本家パジェロの人気には敵わず、あえてパジェロの名前を外したのも裏目に出たのか、2002年初めに終売となり、後継車種も登場することはなかった。
■冷静に日本継続はナンセンス!! とにかく復活に期待
一方、日本国外では2007年にトライトン(初代)のプラットフォームを使った2代目パジェロスポーツ(一部地域ではチャレンジャーの名前を継続)が登場し、2015年には3代目へと進化。
そして今年の3月には大幅改良モデルがタイで発表となり、三菱のアイデンティティであるダイナミックシールドを採り入れたフロントマスクや、現行型トライトンにも搭載されている4N16型と呼ばれる2.4Lのディーゼルターボエンジンが新たに採用されるなど、大幅なアップデートがなされている。
この大幅に改良がなされた新型パジェロスポーツについては、日本への導入を希望する声も上がっているようで、それならチャレンジャーを終売させずに日本で販売し続ければよかったのではという声もあるようだ。
しかし、初代チャレンジャーは本家パジェロの前に姿を消すこととなり、パジェロ自身も代を重ねる毎に高級感も兼ね備えたモデルになっていったことを考えると、併売するメリットもなかったというのが正直なところだろう。
一方のパジェロスポーツは現在、タイやインドネシアなどASEAN地域をメイン市場にしていることからも、そもそもの狙いが違うとも言え、一概に終売しなかった方がよかったとはいえないということになりそうだ。
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