最近は少なった気もするが、樹脂製モールといえば経年劣化で白っぽくなるというイメージの人も多いハズ。SUVブームによって樹脂製モールを装着したSUVやクロスオーバーのクルマが増殖中。しかし、そのモールが白っぽく劣化すると、一気に新鮮さが失われるから困ったもの。今回は樹脂パーツのケアについて紹介する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:デグナー12(Team Gori)・写真AC
■樹脂モールの劣化は紫外線や雨が原因
樹脂製のフェンダーモールは縁石や壁に接触した時にボディへのダメージを緩和する目的として1990年代末から登場。今ではSUVブームによって、外径の大きいタイヤと樹脂パーツはSUVらしさを象徴する部品の一つとなった。
一方で、新車のころは黒々としている樹脂部分が、経年劣化で白っぽく退色するのが残念な点。機能的に不都合はないとはいえ、外観のアクセントとして重要な部品だけに退色によってクルマ全体が古くなったように見えてしまうのだから何らかの対処をしたいところ。
退色の原因は紫外線や降雨。部品表面の顔料が失われ、微細な隙間が増えることで光の乱反射が発生し、それが人の目に白っぽく退色したように映る。樹脂パーツは塗装された部品のように磨くことができないため、以前は新品交換か、塗装が一般的だった。しかし、今では様々な手段でケアが可能。次項でその例をいくつか紹介する。
■劣化してもコーティング剤で新品同様に復活する
絶大な効果を発揮するのがヒートガン。あまり一般家庭にあるツールではないが、ヒートガンで熱を加えると退色した部分が黒々と変化する。ただし、加減を誤ると変形、変色の恐れがあるため、注意が必要。
お手軽なのは水に濡らしたメラミンスポンジでこする方法。さすがに新品同様までは改善されないので、劣化の度合いによると思っていただきたい。また、どちらも時間が経つと再び退色してくるので、一時的な対応と割り切るべきだろう。
オススメの方法は樹脂パーツ用のコーティング剤を使うこと。SUVブームによって、日焼け止めクリームに使われる二酸化チタンを含んだものや、プロ仕様のコーティングで使用するレジンなど、様々な商品が存在する。コストはかかるものの、樹脂を元の色味に戻すだけでなく、紫外線による劣化を軽減できることがコーティング剤のメリットといえる。
ここまで樹脂パーツが増えた背景にはSUVブーム以外に金属製に比べて軽量で燃費的に有利なのはもちろん、成形が低コストなどのメリットがある。樹脂の品質向上もあり、劣化しにくくなっているものの、今後も樹脂パーツを装着した車種が増えていくと考えれば樹脂パーツのケア方法を知っておいて損はないだろう。
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