まもなく日本デビューを果たす見込みのマツダ 新型CX-80。3列SUVを日本で当たり前のモノにしたCX-8の後釜的存在だが、かなり豪華&大型化されるのだ。もちろん価格だって相応にアップすると予想しているが、どこか「うーん」と思ってしまうのも事実。一体それはなんだ!?!?!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■フラッグシップらしいデキ!! これぞマツダSUVなのだが…
今年の4月に欧州向けモデルの詳細が明らかとなったマツダの新型クロスオーバーSUV「新型CX-80」。このモデルはひと中心の開発思想による走る歓びと環境・安全性能を両立させた、ラージ商品群の第4弾であり、欧州市場における最上級車種となることがアナウンスされている。
実質的には昨年末に終売となった3列シートを備えたクロスオーバーSUVであるCX-8の後継車種ということになり、欧州と同じく日本でもフラッグシップモデルも兼ねることになるハズだ。
しかし、そんなCX-80を見て物足りなさを感じた人もいるのではないだろうか? 筆者もそのひとりなのだが、なぜ物足りなさを感じるのだろうか?
■2列目シートに内装も確かに豪華!! でもモヤモヤ感は既視感が要因!?
フラッグシップSUVとなるCX-80ではあるが、ラージ商品群の第4弾という表現からも分かるように、CX-60の流れを汲むもので、日本国外でリリースされるCX-90とCX-70に続くものとなっている。
つまり平たく言ってしまえばCX-60のロング版で、実際全幅はCX-60と同一、全高はわずかに25mm高く、全長が255mm伸ばされて3列シート車となっているということになるのだ(CX-80の数値は欧州モデルのもの)。
加えてエクステリアのデザインもCX-60とほぼ同じとなっており、対向車線から走ってくる車両がCX-60なのかCX-80なのかを瞬時に見分けるのは、かなりのマニアでなければ難しいと言えるほど。
もちろんインテリアでは当然ながら3列目シートが備わるほか、CX-60には設定されていない2列目キャプテンシート仕様も存在。2列目シートの中央には立派なコンソールが備わる仕様も存在しているなど差別化は図られているものの、一目でフラッグシップモデルであると分かるポイントが少ないのが物足りなさを感じる大きな要因と言えるのではないだろうか。
■もうちょい所有欲が欲しい気も…最後のシーマみたいになるな!!!!
思い返してみれば、あの日産も2012年にフラッグシップセダンであるシーマをフーガのロング版のような立ち位置にしてしまい(さらにいうならフーガも一見するとスカイラインと見まがうようなデザインとなっていた)、ユーザー離れを加速させてしまったという過去がある。
ユーザーに合わせて派生車種をラインナップするのはいいことだとは思うが、フラッグシップを名乗るのであれば、所有欲を満たしてくれるような分かりやすい差別化も必要ではないかと思うのだが、果たして日本仕様はその辺りを変更して登場するのかどうか、期待して待ちたいところだ。
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