平成12年に施行された厳しい排ガス規制がクリアできず、平成14年(2002年)の12月に惜しまれつつ生産終了となった日産「シルビア」。ゲームや映画の影響もあり、いまも根強く支持されているクルマだ。
シルビアに関しては、これまで、東京モーターショー2005に出展された「フォーリア」などの「次期シルビアか!??」と思わせるようなコンセプトモデルやスケッチがたびたび登場し、次期モデルの登場が示唆されてきた。ただ、生産終了からすでに22年、やはりもう復活は叶わないのだろう。
ただ、復活は無理っぽいものの、ひょっとすると、日産から再販される可能性はあるかもしれない。
文:吉川賢一/写真:NISSAN
日産がトライしているリフレッシュ&カスタム事業によって再販されるかも!??
日産は、2024年1月、内外装部品のリフレッシュやカスタマイズを施した「3代目キューブ」のトライアル販売を発表している。この企画は、昨年の東京オートサロン2023に参考出品されていた「CUBE Refreshed & Retro CONCEPT」を実現したものだ。
2020年に生産終了となった3代目(Z12)キューブの中古車をベースに、ユーザーの好みや予算に応じて、新品部品への交換やメンテナンスを行い、内外装をリフレッシュさせるパッケージと、個性的な内外装にカスタマイズできるパッケージを採用した「認定中古車」で、2024年1月22日から奈良日産において限定20台で発売されている。中古車代金(70万円)とカスタム費(57万円)、リフレッシュ費(約27万円)+諸経費で、合計168万円ほどで購入できるそうで、日産が中古車に手を入れて再販売することで利益を得る新たな事業だ。今年2024年1月に開催された東京オートサロンでも、「CUBE Refreshed & Retro CONCEPT」につづく第2弾として「MARCH Patissier CONCEPT」が出展されていた。
以前日産(正確にはオーテック(当時))は、俳優の伊藤かずえさんの「シーマ」をレストアしていたが、あれは一品モノの特別対応。NISMOでは、R32~R34のスカイラインGT-R限定でフルレストアのサービスがあるそうだが、それ以外の車種ではそうしたサービスはなく、今回のキューブもトライアル販売。ただ、日産自体がレストア車両の販売に着手したことは大いに期待ができ、今後事業が確立されていけば、いずれシルビアもキューブと同じようなやり方で再販される可能性はなくはないのではないだろうか。
日産は、ボディパネルの少数生産も可能
また日産には、すでにプレス型がない絶版車のパーツであっても、金型を用いることなくボディパネルを形成する「対向型ダイレス成形」という技術もある。アフターサービス部品や旧型車の補修部品の商品化を目指して開発されたもので、100枚以下の製造であれば、数百万円もする試作金型を用意するよりも、数十万~百万円で済む本工法のほうが、はるかに安く、また納期も早いという。
現在、某中古車サイトで確認できるS15シルビアは300万円程の個体でも、走行距離15万キロは当たり前で、修復歴ありや改造車などコンディションもよくない。製造から20年以上経過していることから、ボディパネルも錆が進んだ個体も多いことだろうが、この技術を適用すれば、劣化したボディパネルの交換需要にも応えることができる。
コメント
コメントの使い方シンプルなデザインで、滑らかなラインの『アートフォース』S13シルビア。なぜS14で大きくしてしまったのやら。この後辺りから、日産の車は無理な変な形の車を連発。トドメのPデザセドグロ、真四角のローレル、『これはスカイライン』と言い張った変なラインしたV6スカイライン、豚尻のレパード、モコモコのZ。日産党の自分も、さすがに買いたいと思える車が無くなったよ。シンプルで格好いい日産車の復活を期待したい
トヨタのヘリテージパーツ運動は、全メーカーやってほしい。むしろ常識になって欲しい。
好きになった車を乗り続ける事こそが真のエコ。そのエコに全社が協力して