■180SXは180SX。個性あふれる最高のクルマ
このクルマはスポーツカーのビギナー向きだ。クルマの物理的な動きを知り、そいつをコントロールすることを学ぶには、180SXはとてもよい教材だと思う。180SXのスタイルをどう思うだろうか。
今、日本はこういうクルマをあまり好まぬ傾向にあるようで、ノッチバックのクーペのほうが大人だと若い人は言うらしい。おかしな話である。
ファストバックや2BOXというボディは、基本的にけっして子供っぽくはない。もしそう感じるとしたら、そういうスタイルを日本のメーカーが若者に媚を売って、本来のスタイルをネジ曲げてしまったからなのだと思う。
現に180SXなどはけっして悪くないと思う。シルビアとほとんどのパネルを変えたこのクルマにシルビアの面影はない。もし共通するものがあるとしたならば2枚のドアだけだろう。
180SXのデザインはアメリカ好みにヴォリューム感を強調しようとしている。ルーフのふくらみ、ボディサイドのふくらみはその効果な出している。
しかし、あくまで180SXは日本のクルマだから、プローブやVWコラードとは違い、もう少し醤油味である。
プローブやVWコラードと比べるとバターの香りは薄い。私はそれがいいと思っている。迫力では少し負けているかもしれないがシャープさがある。
180SXのカラーはシルビアとは大幅に変えてきた、そのへんもおもしろいことだと思う。シルビアのカラーは若者は今これだ、と証明されたが、今度の180SXはどの人々に向けているのだろう。
あるいは日産の調査では、若者の嗜好はもう変化したのだろうか。
■そういえばインテリアはどうだったの?
インテリアは基本的にシルビアと同じである。私のテストには濃紺のポディにグレーベースのツィーディなファブリックをシート地としていた。悪い趣味ではないが、ややスポーツカーとしたら迫力に欠ける。
シルビアをよしとするなら、180SXのほうはもう少しレーシィなたたずまいを持たせたらおもしろかったのではないかとは思う。180SXもシルビアも本格的なパーソナルカーの時代のベーシックカーである。
それは機能と同時にこのクルマの持うイメージやニュアンスを考え、こいつを評価するのはユーザー各人であり、自分を見つめて完成するのだろう。
■とあるアルバイトより
私は現在とある大学の自動車部に在籍しながらベストカーでアルバイトをしているものです。今回取り上げた180SX。
カーセンサーやグーネットを見ると、中古にも関わらず一番安くて当時の新車価格というのが今の現状ですね。それもこれも全部某マンガや某映画の影響がありそうですよね。
あとはボディの構造上ドリフト時の挙動が素晴らしく、D1の最前線を走り続けているというのも人気の1つであるのかなと思います。
当時は200万円程度でこれだけ楽しめてってこと…? 羨ましすぎる!!
【画像ギャラリー】やっぱりでもこのスタイルは唯一無二だよね。かっこいいぞ! 180SX!(8枚)画像ギャラリー
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