■「VA型にベースをチェンジし、ついには北米にも上陸!」第四世代(S207〜S209)
「スバルWRX」として再出発し、VA型初のSシリーズが2015年発売の「S207」。ベースはもちろんWRX STIで、STIコンプリートとして「愉しさで世界ナンバー1」を目指したという。
それゆえ、328psを発揮するエンジンの他、アクティブトルクベクタリングの制御の見直しや11:1というクイックなステアリングギア比も採用。
フロントサスには国内初のビルシュタイン製減衰力可変ダンパー「ダンプマチックII」を装備し、6ポット/4ポットのブレンボ製モノブロック対向ブレーキキャリパーも投入されるなど、至れり尽くせり。
限定400台のうち、200台はNBRチャレンジパッケージで、さらにそのうちの100台は同イエローエディションだった。
2017年に登場した「S208」は、S207の全体を底上げしたSシリーズ最強モデル。
基本部分はS207を踏襲し、STI独自のサスペンションパーツやアクティブトルクベクタリングにより、しなやかな乗り味とシャープなコーナリングを実現。エンジンは329psまで引き上げられて加速性能が向上した。
また、S206から設定されたNBRチャレンジパッケージも用意。ドライカーボンルーフを採用し、軽量化と低重心化を実現。トランク上のカーボン製エアロは、リアウイングとトランクリップが選べた。
全体の限定数は450台だが、そのうちの350台はNBRチャレンジパッケージ。そして、現時点で国内最後のSシリーズが、このS208だ。
それまで国内専売だったSシリーズだが北米ファンからの要望に応え、2018年には米国専用モデルの「S209」をリリース。
注目はオーバーフェンダーで44mmワイドになったボディで、これにより265サイズのハイグリップタイヤを収めることが可能に。
さらに、エンジンは北米WRX STI専用のEJ25をベースに専用チューニングを施し、341hp(約346ps)/330lb-ft(約45.6kgf・m)というスペックを実現した。
限定数は209台、北米でしか入手できなかった激レアモデルだ。
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