どんなに時代が変わっても「俺はパワー至上主義!」という人へ。ここでは、中古車市場における平均価格を最高出力で割ったパワーマネーレシオ(PMR)で魅力的な数値を示す4モデルを紹介。拮抗した勝負にも注目あれ。
文/FK、写真/日産、ホンダ
【画像ギャラリー】パワー至上主義を主張できるのはこの4台!(18枚)画像ギャラリー■約2270円/psに魅力を感じずにはいられない4代目ホンダ・レジェンドの3.7リッターモデル
世界初の四輪駆動力自在制御システムと300psを発生するエンジンの採用だけでなく、徹底した軽量化によって運動性能を飛躍的に向上させて2004年10月に登場した4代目レジェンド。
内に秘めた高性能な走りを塊感の強さで表現したスタイリッシュなエクステリアデザインもさることながら、中塗りの後に水研ぎを行ってクリア層を2層にする新塗装法を採用するなどボディカラーも圧倒的な輝きと深みのあるコントラストを実現。
インテリアも走る楽しさや上質感を空間全体で感じられる、人の感性に訴えるデザインを採用。さらに、エンジンのこもり音と逆位相の音を発生させることで、こもり音を低減させるアクティブノイズコントロールの採用などによって静粛性や快適性も大幅に向上させたことが大きなトピックとなった。
しかし、ここで注目するのはデビュー当時の初期モデルではなく、2008年9月にデビューしたマイナーチェンジモデル。
というのも、このマイナーチェンジで309psの高出力と優れた燃費性能を両立した新型V6 3.7リッターVTECエンジンが新採用されたのだ。
吸気側のみならず、排気側にもVTECを採用して309psのパワーを生み出すとともに、低速域から鋭く高速域まで伸びやかに加速する全域トルクフルな走りと優れた燃費性能を実現。
そのパワーを効率的に路面へと伝えるべく、トランスミッションにホンダ初の6速オートマチックを採用するなど羊の皮を被った狼的な高級セダンへと進化を果たした。
このような内容を知るとかなり魅力的なモデルに思えるが、販売終了から10年以上が経過していることもあり、現在の中古車市場では3.7リッターモデルのタマ数は少ないものの平均価格は70万円前後とお買い得感は高い。
■個性だけじゃない! 約2430円/psのコスパも魅力の日産・スカイライン クロスオーバー
力強さ、扱いやすさ、高回転まで軽快に吹け上がる伸びの良さを実現したクラストップレベルの最高出力330psを誇る3.7リッターのV6エンジンを搭載したスカイライン クロスオーバーがデビューしたのは2009年7月のこと。
クーペとSUVの融合から生まれた流麗で躍動感のあるデザインを最大の特徴としたスカイライン クロスオーバーは、先述の3.7リッター V6エンジンに組み合わせられたマニュアルモード付7速ATも幅広いカバーレンジを有するギア比によって伸びやかで途切れのない加速を実現するなど、スカイラインを名乗るに相応しい運動性能が与えられていた。
高級SUVと呼ぶに相応しいスカライン クロスオーバーではラグジーな室内空間も特筆すべきポイントで、コクピットも高い位置に配されたシフトノブ、ゆったりとしたくつろぎをもたらすロングアームレスト、自然な姿勢で操作できるセンターパネルなどによってドライビングのしやすさを追求。
加えて、リモコン可倒式の電動リアシートバックを採用するなど、ユーティリティの面でも扱いやすさが重視されていた。
また、駐車ガイド機能付きアラウンドビューモニター・車線逸脱防止支援システム・前方車両接近警報・インテリジェントクルーズコントロールといった多くの先進装備も採用するなど、いま振り返ってもその多彩すぎる充実装備の数々は大きな魅力だったが……。
当時は不振を極めていた本家スカイラインと同様、セールス的に成功を収めることができず、2016年に生産が終了となった。
現役時代に人気を獲得することができなかったことも影響しているのか、現在の中古車市場でも約80万円前後という比較的お買い得な平均価格を示しており、PMRの数値とともに人と違ったSUVが欲しいという人にとっては狙い目のモデルといえるだろう。
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