マツダの3列シート7人乗りのSUV、CX-80が8月22日に発表された。今回はCX-80のライバル車として、ランドクルーザー250をピックアップして比較してみた。本格派クロカン四駆のランクル250に対し、CX-80は都会派クロスオーバーSUV。両極端ともいえるキャラクターだがその違いを解説する
文:ベストカーWeb編集部/ベストカーWeb編集部、トヨタ
■ランクル250よりデカいCX-80
CX-80のエクステリアは、無垢の金属を削り出したようなジュエリーライクな立体感を持つ、上質で優雅なクロスオーバーSUV。デザインコンセプトは「Graceful Toughness」。上質な落ち着き、存在感を追求し、タフなSUVに豊かで優雅な美しさを表現。
CX-80のボディサイズはCX-60に対し、全長が65mm長く、全幅が45mm広く、全高が20mm低い全長4990mm、全幅1890mm、全高1710mm。ホイールベースはCX-8の2930mmに対し、CX-8は3m越えの3120mm。
CX-60との外観デザイン上の違いは、縦フィングリルの中に、アクセントとして3本のスリットのメッキ加飾「グリルインシグニア」が装着されているほか、メッキ加飾のリアクォーターウインドウの形状などが異なる。さらにCX-80はCX-8よりもリアドアが長くなり、後席や3列目の乗降性は高まっている.
いっぽう、ランクル250のデザインコンセプトは「バック・トゥ・ザ・オリジン」。過去のモデルから続く高い機能性にモダンで新しいランクル像を加えたもので、「本格オフローダーとして本物の姿を目指したデザイン」と説明されている。フロントマスクは角目と丸目の2つの顔を持っていることも特徴。
ランクル250のボディサイズは全長4925×全幅1980×全高1935mm、ホイールベース2850mm。CX-80は、ランクル250よりも全長は75mm長いが、全幅は逆に90mm狭く、全高は225mm低く、ホイールベースは270mmも長い。
■パワートレーンの違いは?
CX-80に搭載されるパワートレーンは、XDが3.3Lディーゼル、XDハイブリッドが3.3Lディーゼル+Mハイブリッドブースト(48Vマイルドハイブリッド)、PHEVがe-SKYACTIV PHEVという3種類(スペックはまだ正式に公表されていないがおそらくCX-60とほぼ同じだろう)。
ランクル250に搭載されるエンジンは、直列4気筒の2.8Lディーゼルターボ+8速ATと2.7LガソリンNA+6速ATの2種類。ディーゼルターボは204ps/51.0kgmでWLTCモード燃費11.0km/L、ガソリンは163ps/25.1kgm、7.5km/Lのスペックである。車重はディーゼルが2390kg、ガソリンが2240kg(VXファーストエディション)
■2列目、3列目シートの広さは?
インテリアを比較してみたい。本格派四駆というキャラクターのランクル250のインテリアは機能性と上質性を両立したデザインで立ったAピラーと低いカウル、インパネ上部のベルトラインで視認性が高く、機能ごとに異なる形状にしている物理スイッチで、高い操作性を確保している。
一方、CX-80はCX-60で絶賛された高い質感のインテリアとほぼ同じ。特に上位グレードに組み合わされるルーセントクロスの内張や木目調加飾は上質で豪華。
CX-80の2列目シートは、CX-8に比べると103mmもショルダールームが拡大し、つま先も前席下に大きく入るようになった。ヘッドルームも8mm拡大したから、大柄な人でもゆったりくつろげる。
CX-80の3列目シートは、マツダによれば身長170㎝相当の乗員がしっかり座れる空間を確保しているとのこと。天井高を上げ、着座位置をCX-8比で25mm下げたため、ヘッドルームはトータルで30mm広い。またサイドの窓の面積が拡大し、前方視界も拡大している。
身長175㎝の人が3列目シートに座ると、頭上空間はこぶし1つ、膝前空間はこぶし1つも入る程度だが、2列目シート下に足(靴)を入れることができるため、短い距離だったら乗れる印象。
さらに2列目シートから3列目に乗り込み際、ステップが増設されたのでそこに足を置いて乗り込むことができるので乗降性が向上。
2列目シートにワンタッチで前方にスライドするスイッチがあり、指1つで2列目に移動できるようになるなど、アクセスが大幅に改善。また、3列目シート左右にもエアコン吹き出し口があり、USB-C端子も左右両脇にひとつずつ備わっているのも大きなポイントだ。
いっぽう、ランクル250の2列目シートは座り心地、スペースともに広々としているが、さすがに3列目シートは身長175㎝の大人では膝を曲げれば座れる感じだから、広さ、快適性という点ではCX-80のほうが優位か。
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