2022年にフルモデルチェンジを受け、4代目となったノア・ヴォクシー。モデルチェンジにより全幅が1,730mmとなり、5ナンバーサイズミニバンではなくなったものの、その販売は好調だ。登場から丸2年が経過し、そろそろアレが恋しくなるころ。ノア・ヴォクシーの大きな魅力だった特別仕様車を回顧する。
文/佐々木 亘:写真/トヨタ ほか
■白黒つけようぜ! ノアの特別仕様車「W×B」
ノア・ヴォクシーともに、毎回設定される特別仕様車の出来が良かった。筆者の肌感覚であるが、モデルチェンジではすぐ買い替えず、特別仕様車の登場を待ってから買い替えるというノア・ヴォクシーファンが、非常に多かった記憶がある。
ノアの場合、特別仕様車の名称は時代ごとに変わっていて、初代・2代目では〇〇エディション、3代目ではX “Delight Plus”が先に登場し、追ってW×Bを発売している。
2016年と2017年にSi W×Bが登場して、2019年にはSi W×B IIが発売された。さらに2020年にはSi W×B IIIまで登場したから、このころからノアの特別仕様車は「W×B」でいくと決まったのだろう。
W×BのWはホワイト(White)、Bはブラック(Black)だ。白と黒を基調にしたボディカラーや内装色を選択でき、グリルやドアハンドルなどにはメッキ加飾が施される。
快適装備も増えるのが特徴で、標準仕様ではオプション設定であることが多い、両側電動スライドドアが標準装備されるなど、使いやすさの面でも改良が施され、お買い得感も大きいのだ。
引き締まったエクステリアはカッコよく、これが標準仕様でもいいのではないかと思うほど。そんな特別仕様車W×B、現行の4代目では、まだ登場していない。
■ヴォクシーと言えばやっぱ煌だよね
初代ヴォクシーの特別仕様車として設定され、3世代にわたり名称を変えてこなかった「煌(きらめき)」。ヴォクシーの人気を大きく引き上げた原動力であり、ヴォクシーと言えば煌仕様でないと満足しないオーナーも多い。
グレード名+煌が設定される名称で、初代ではZグレード、以降はZSグレードをベースにして、特別仕様車「煌」が設定されることが多かった。
1年半から2年に1度の登場になるため、煌の後ろの数字がどんどん大きくなり、2代目と3代目ではZS煌III(きらめきスリー)まで登場している。2代目ではZS煌IIIが登場した後に、ZS煌Z(きらめきゼット)まで進化した。
エクステリアはメッキ加飾、室内はピアノブラックにシルバー加飾が施されるのが常。快適装備はこちらも充実で、両側電動スライドドアはもちろん、リヤオートエアコン(ノアも同様)などの充実装備も人気の理由だ。
一昔前の表現を使えば「チョイワル」な仕様となるヴォクシー煌。現行型には煌がまだ設定されておらず、ヴォクシーの魅力が半減しているように思う。
■4代目ノア・ヴォクシーに特別仕様車は登場するのか?
現行型が登場して、約2年半。そろそろ一部改良やマイナーチェンジを迎えてもいい頃だ。長らくオーダーストップも続いており、オーダー再開は改良のタイミングと同時という見方もできるだろう。
改良版ノア・ヴォクシーで、特別仕様車のW×Bや煌が設定されるという話は、まだ聞こえてこないが、両者の人気モデルであることを考えると、今後投入される可能性は高いと筆者は考える。
しかし、具体的な時期がいつになるかはわからない。注文数をある程度捌けて、常時注文可能なクルマとなったころに、販売の原動力として特別仕様車を設定することが多いため、販売好調過ぎてオーダーストップがかかっている今の状況では、カンフル剤になる特別仕様車を投入する可能性は、まだ薄そうだ。
両モデルの特別仕様車を待ちわびているファンも多いことだろう。次の改良時には、まずヴォクシーの煌だけでも復活してほしいものだ。
【画像ギャラリー】あなたも白黒つける!? それとも煌めいてみる!? トヨタ ノア/ヴォクシーのクールでお得な特別仕様車(16枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方