日産の高級ミニバンといえば今やエルグランドだが、かつてラルゴが存在していた。当時のセレナと比べると圧倒的な高級感の持ち主であったが、今見るとかなりコンパクトな印象。とはいえエルグランドの先祖には変わりない歴史的一台である。そんなラルゴの価格は急騰しているのだ。マジで衝撃……!!!!!!
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】うわ、ホントにセドグロ顔じゃん!! しかも内装もはやフェアレディZ並のオフセット!! ラルゴの全貌がコレ(8枚)画像ギャラリー■セレナとの棲み分けがお見事!? とはいえ6気筒エンジンは採用せず
ここ数年の旧車ブームによってすっかり高騰してしまった国産クラシックカー。この影響は60~70年代のモデルにとどまらず、80~90年代のクルマまでもが信じられないようなプライスタグをつけられて販売されていることを目にすることも珍しくなくなってきた。
今回はそんな気づけば高騰しているモデルの中から、日産の上級ミニバン(ワンボックスカー)の祖とも言えるラルゴをご紹介しよう。
1993年に登場した日産ラルゴは、日産の小型ワンボックスカーのバネットの上級乗用モデルとして1982年に登場したバネットラルゴを祖とするもので、1986年に登場した2代目バネットラルゴを経て、バネットの名前が外れた単独車種となったもの。
ただメカニズム的にはバネットの名前を受け継いだバネットセレナ(モデル途中でバネットが外れセレナとなる)と一部コンポーネンツを共有していた。
しかし5ナンバーサイズのセレナに対し、ラルゴは当初から3ナンバーサイズのボディを採用しており、余裕の室内長や大きめのシートなど、上級車種として作られていた。当時のプレスリリースにも上級車種からの乗り換えても満足できるように、という文言が含まれていることからも新たな高級車のひとつとしてラルゴが作られていたことは間違いないだろう。
しかしセミキャブオーバータイプで運転席の下にエンジンを搭載するレイアウトでは上級車種に採用例の多い6気筒エンジンを搭載するのは厳しかったようで、ガソリンエンジンはセレナの2.0Lに対し2.4Lと排気量の大きな4気筒エンジンにするに留まっている。
【画像ギャラリー】うわ、ホントにセドグロ顔じゃん!! しかも内装もはやフェアレディZ並のオフセット!! ラルゴの全貌がコレ(8枚)画像ギャラリー■ハイウェイスターが大バズり!! セドグロ顔も大ウケ
そんなエルグランド登場以前の高級ワンボックスカーとして登場したラルゴは一定の評価を集めていたが、その人気を確固たるものに押し上げたのが、1995年8月に追加された「ハイウェイスター」だ。
オーテックジャパン(当時)が手掛け、エアロパーツなどでスポーティな装いとしたハイウェイスターは、従来のターゲットである年配ユーザーだけでなく、若いユーザーからも注目を集め、一時は生産が追い付かないほどの人気となり、結果カタログモデルになるに至ったのである。
さらに1997年には丸形4灯ヘッドライトや専用フロントフード、大型サイドストライプなどを追加した「ハイウェイスターツーリング」も追加され、ハイウェイスターの人気を不動のものとしたのだ。
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そんなラルゴも98年1月にエルグランドにハイウェイスターが設定されると完全に人気がそちらに移行し、1999年5月に生産を終了して姿を消すこととなった。
そんなラルゴはちょうど今30歳前後の人が子供のころに存在していたモデルということもあり、当時を懐かしむユーザーを中心に注目を集めていることで中古車価格が上昇しているようだ。
こういった実用車は使い倒されて廃車となるケースが多いため、状態のよいものが市場に少ないことも影響していると思われるが、高いものでは150万円前後の価格がつけられて、すでに底値の時代は過ぎ去ったことを感じさせるものとなっている。
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コメント
コメントの使い方ラルゴの後継であったプレサージュやバサラは、当時EVモデルの設定を前提としたルネッサとプラットフォームを共用した為、ボディサイズの割に室内が狭く、2台目プレサージュはカルロス・ゴーン体制の影響で高級感が不足してしまいヒットしなかったことがモデル消滅の要因だったのかと思います。
今こそセレナの上級モデルとしてアクの強いデザインで販売すれば、ヒットすると思います。
日産のラルゴはエルグランドより小さい2.4Lエンジンを積んで、買いやすい設定が良かった、そのラルゴ廃止後に台頭したのがトヨタのアルヴェルだw
エルグランド並みのサイズでありながら、2.4Lまで排気量を下げたアルヴェルはそれまでのグランビアよりも買いやすくなり、エスティマよりも立派に見えるところで勝負がついた♪アルヴェルにはラルゴ復活で対抗すべし。