■ディフェンダー対世界のライバルたち
新型ランドローバー110が、どのくらいすごいモデルか? は、世界最高峰のSUVと比べるにかぎる。英、米、独、日のトップモデルが激突し、キングを決める!
●加速性能
まずはオンロードの加速及び最高速比べ。6台のスーパーSUVをわかりやすくチーターと比べてみよう。
チーターは最高速120km/h近くで走る地上最速の動物。0~100km/hは3秒強というからさすがにチーターが本気で襲えば、どのSUVも捕まってしまう。チーター恐るべし。
この6台ではG350dが低速トルクを生かして2.5トンにもなる車重にもかかわらず速い! 期待の110は2.2トン超と重いので最高速もそれほど伸びない。
●クロカン性能
写真のアイベックスのように自由に崖を上りたい! オフロードの走破性を決めるのは最低地上高と、アプローチ、デパーチャー、ランプブレークオーバーアングルの3つの角度がそれぞれ大きい方がいい。
この数字をいかに稼ぐかは重要でデザインを左右することは言うまでもない。数字だけを見ればエアサスの110がリードする。
いずれのモデルもローレンジを持つがルビコンはパートタイムに加え、4輪リジッドコイルと耐久性の面でも優れる。
さらにローレンジ比はルビコンが4.00:1、110やGクラスは2.93:1と単純計算だがルビコンは約4倍、110やGクラスは約3倍の力が出せることになる。
ルビコンがピカイチだが、経験とテクニックがないと、その性能を生かし切れない。
●渡河能力
日本でも豪雨災害が多発し、渡河能力が重要視されはじめてきた。一般に600mmほどの水深で乗用車は動かなくなってしまうといわれている。
日本にワニはいないが、アメリカにはフロリダ南部をはじめアメリカワニに代表されるワニたちが生息している。もしも、うっかりはまってしまったらワニの餌食になってしまうかもしれない。
ランドローバーの2台はさすがの900mm、日本のランドクルーザー勢は700mmあり、まずまずだ。
●乗り心地
さて乗り心地は乗り手の好みで評価は異なる。そこでここでも動物で例えることにした。現在でも動物に乗るといえば馬やラクダだが、乗り心地という点ではいいとは言えない。
タイに観光に行きアジア象に乗ったことのある方はその優しく安定感のある乗り心地に感心したはず。
そういった評価ならわが日本のランドクルーザーが一番。しかし、高速移動もこなすフラットライドな乗り心地というならディフェンダー110が一番。
新幹線に乗ったような振動の少なさや静粛性の高さは新型プラットフォームの効果だろう。またGクラスも直進性は高い。
6車をセカンドシートに乗車しての長距離移動という観点で評価すれば、1.ディフェンダー110、2.ランドクルーザー、3.Gクラス、4.ディスカバリー、5.ランドクルーザープラド、6.ラングラールビコンとした。
●総合力
今回取り上げた6つのモデルは、いずれも世界七大陸を自由に快適に走れるポテンシャルを持つが、ここまで見たとおりオフロードの走破性で抜きんでているのはラングラールビコンで次点が110となるが、ラングラールビコンを操るには腕と経験が必要。
オンロードの快適さではGクラスが110やディスカバリーのランドローバー勢を若干リードするが、価格を考えると110が魅力的で、オンとオフの総合力で抜けた存在となる。日本勢は両車とも発売から10年以上経過し、新型が待ち遠しい!
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