■フィットにRSはなくとも”ModuloX”がある
さて、今回はフリードModulo Xの試乗の他に、プロトタイプながら新型フィットのModulo Xにも試乗することができたのだが、こちらも完成が大いに楽しみなクルマだった。
ノーマルのフィットは一般公道はもちろん袖ヶ浦フォレストなどのクローズドコースでもさまざまな試乗を行なってきたが、一貫して感じるのは「心地よさ」というキーワードに忠実な走りのテイスト。
ハンドリングも乗り心地もなるべくトゲトゲしい部分をなくし、スムーズで穏やかな乗り味に徹しているのが特徴といえる。
そういうキャラクターのクルマに、いかにしてModulo Xならではの個性を盛り込むか。単にスポーティな味付けにするなら難しくはないが、それではフィットというクルマが目指した「心地よさ」という基本コンセプトから逸脱してしまう。フィットModulo Xにとって、この辺が難しいテーマだ。
今回はプロトタイムでの試乗だったが、なんというか「心地よいスポーティさ」と表現したいような走りの片鱗を感じた。
サーキットを走っていても、あまりトンがった印象はないのだが、操舵フィール、ハンドリング、ブレーキングなど、すべての入力に対して懐が深いというイメージ。フィットが大事にしている「心地よさ」を損なわずに、速く走るためのポテンシャルを向上させている印象がある。
フィットModulo Xの真価はサーキットだけじゃわからない。市販バージョン完成の暁には、ぜひ公道でじっくり試してみたいクルマだと思いました。
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