86、BRZ、ロードスターをプロ目線で見る「違い」とは? FRの真髄に迫る

ロードスターは「派手さはないが真面目に作りこまれている」

ああ
マツダ ロードスター RS/全長×全幅×全高:3915×1735×1235mm、車重:1020kg、最高出力/最大トルク:131ps/15.3kgm、価格:320万7600円

 先の2台とはまったく違った個性のFRスポーツで、ロードスターにはロードスターの「味わい」がある。

 初代NA型から30年近く経ち、今回のND型で4代目となったが、一貫して基本的な車の動き、操縦性などを変えていないところが大きな魅力。

 特別なことをすることなく、限定販売のスポーティ度を高めたモデルなどの投入頻度はかなり少なく、ベースモデルで勝負しているのもロードスターらしさ。細かく車を進化させて完成度を高めていくところなどはポルシェに通じるフィロソフィを感じる。

 ブレーキは86 GRやBRZ STIに比べるとローターも小さくキャリパーも小さいため容量自体は小さいのだが、パッドの面圧が高く、ペダルフィールへのフィードバックが大きく、ブレーキの状況をドライバーがつかみ取りやすい。

 車全体のフィーリングは、86 GRが大型客船のようなイメージで、ちょっとした波などはモノともせずに安定して突き進んでいくのに対し、BRZ STIは中型船。

 小波の動きもドライバーに伝えて走らせている実感がある。ロードスターは波の手前……さざ波にもならない水面の小さな動きを捉えてその動きをドライバーに感じさせながら走るイメージ。

 落ち着きがないと感じる人もいるかもしれないが、フィードバック性が高く、車の動きが手に取るようにわかり、思ったとおりに車を動かすことができるので、これは大きな魅力。

 エンジンは1.5Lでパワーはそこそこなのだが、軽い車体なのでパフォーマンスは充分。5000回転で頭打ちになりそうな気配はあるのだが、実際にはそこから7000回転あたりまでシューンと気持ちよく伸びてくれる。

 操安性は、例えばロール自体は大きいのだがロールセンターがいい位置にあり、アウト側もイン側もタイヤの接地変化が起こらないため、とても安定していてコントロール性はバツグン。派手さはないけれど、とても真面目に作り込まれたスポーツカーだ。

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