トヨタ セリカ XX 2800GT ソアラの心臓を持った最強のGTカー【徳大寺有恒のリバイバル試乗記】

■スムーズでパワフルなハイスピードツアラー

 富士スピードウェイで行われたテストディで2800GTに加え、リフトバックの2000GTにも乗った。

 135psの4発のDOHCエンジンは、パンチという点、ドラマチックな加速という点で2800GTには遠く及ばない。そのいっぽうでコーナーリングの姿勢や挙動はずっと2000GTの方がスポーティに感じた。

テストドライブ中の一コマ。ゆったりとした時間が流れる
テストドライブ中の一コマ。ゆったりとした時間が流れる

 別のいい方をすれば、いっそうパワフルな2800GTは100~130km/hの中速コーナーを、サードギアで充分なトルクを後輪に与えながら駆け抜けるのが得意なクルマであり、4シリンダーGTはアップダウンのある70~90km/hの、あるいは40~70km/hの小さなRの続く道でその真価が楽しめよう。

 2800GTは軽いクラッチペダルと少し重いマニュアルのシフトレバーを操作し、スロットルを踏めばたちまち日本では非合法の世界へ突入する。

 ソアラとともに日本製乗用車の中で一番速いモデルであることは間違いないが、スタイルを楽しむということであれば1G-EU、直列6気筒シングルカムの2Lモデルである、GやSで充分であろう。

 そのスタイルだが、どうしてもフェンダーミラーではなく、ドアミラーといきたいところだ。

徳さんがいうようにフェンダーミラーは余計な印象(ドアミラーの認可は1983年3月)。Cd値は0.35と意外にもリフトバックの0.34に若干劣っていた
徳さんがいうようにフェンダーミラーは余計な印象(ドアミラーの認可は1983年3月)。Cd値は0.35と意外にもリフトバックの0.34に若干劣っていた

◎セリカ XX 2800GT主要諸元

  • 全長:4660mm
  • 全幅:1685mm
  • 全高:1315mm
  • ホイールベース:2615mm
  • エンジン:直列6気筒DOHC
  • 排気量:2759cc
  • 最高出力:170ps/5600rpm
  • 最大トルク:24.0kgm/4400rpm
  • 10モード燃費:9.0km/L(5MT)
  • サスペンション:ストラット/セミトレ
  • 車重:1235kg
  • 当時の価格:232万3000円
  • 登場年:1981年

ベストカーガイド テストデータ

  • 0〜400m加速:16.09秒
  • 0〜100km/h加速:9.98秒
  • 筑波ラップ:1分17秒76

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!