ホンダ シティターボ試乗 【徳大寺有恒のリバイバル試乗記】

■シティターボで速く走るには?

 わかりきったことながら、シティターボはFWDである。そしてこのクルマのタックインは上手にやれば、そうとうなスピードまで穏やかに行われる。この2つのことを知ることが大事だ。

 FWD車は前輪の負担が大きいから、コーナリングに際し、なるべくゴリゴリとこじらないこと。つまり、スティアリングを切っている時間をなるべく短くすることが大切なのだ。

 それは実際にはこうなる。たとえば、右、左と続くコーナーがあるとする。はじめの右コーナーをサード全開でいこうとすると、FR車よりも早めにスティアリングを切り始めることだ。

 この時少し大きめの舵角を与えてやること。そしてコーナーのアペックス手前でほんのわずかスロットルを戻し、緩やかなタックインでノーズを内側に向ける。

 次はエンジンの使い方。ハイパー・ターボエンジンはツウィンカムのように高回転型じゃないから6300回転くらいにとどめ、早めのシフトアップが感覚以上に速く走れる。

 たとえばあるコーナーをセカンドかサードかで迷ったなら、サードのほうがいい。サードだと回転が落ちてアウトオブコーナーで4000回転くらいになっても心配はいらない。そこはターボのおいしいところである。

 エンジンパワーやハンドリングのよさに加え、背の高い見晴らしのよさ、全長わずかに3380mmという手頃なサイズ、これらは日本のあらゆる交通モードで速く走れる資格を持つというべきだろう。

 なんといっても109万円という価格が、シティターボを格別な存在にしている。

試乗用のレーシングスーツを纏った徳さん
試乗用のレーシングスーツを纏った徳さん
  • ◎ホンダ シティターボ 主要諸元
  • 全長:3380mm
  • 全幅:1570mm
  • 全高:1460mm
  • ホイールベース:2220mm
  • 車重:690kg
  • エンジン:直4SOHC 1231ccターボ
  • 最高出力:100ps/5500rpm
  • 最大トルク:15.0kgm/3000rpm
  • ミッション:5MT
  • 10モード燃費:18.6km/L
  • 発売時価格:109万円
  • ※グロス表記
  • シティターボ本誌テスト結果
  • 0~400m加速:16.19秒
  • 0~100km/h加速:9.22秒
  • 筑波サーキットラップタイム:1分17秒52
  • 最高速:164.57km/

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