ホンダの意地!!「FF最速となるのは使命」
シビックタイプRといえば、ドイツのニュルブルクリンク北コースを舞台にしたタイムアタックが印象的だろう。
メガーヌRSトロフィーRやゴルフGTIクラブスポーツなど、欧州メーカーのスポーツハッチバック勢がFF最速マシンとして台頭していたなか、2017年4月に、シビックタイプRが7分43秒80を刻み、FF最速の座を手にした。
FK8型シビックタイプRは(イギリス生産ではあるが)遠く離れた日本のメーカーにタイムを更新され、ルノーチームとしては、相当悔しかったのだろう。
2019年4月には、7分40秒100をルノーメガーヌR.S.トロフィーRがたたき出し、再びニュルのFF最速ホルダーとなっている。さらに、ルノーチームは、ホンダのホームサーキットである鈴鹿にまで乗り込み、2019年11月、ルノー メガーヌ R.S. トロフィーR が2分25秒454を記録、FF最速を勝ち取り、「逆襲」を果たす。
だが、もちろんホンダも負けておらず、2020年7月には、改良型シビックタイプRを駆る井沢拓也選手によるドライビングで、鈴鹿サーキットのFF車のレコードタイムとなる2分23秒993を記録、鈴鹿FF最速の座を奪還した。
ルノーメガーヌR.S.トロフィーRの記録(2分25秒454)に対し、わずか1.5秒の差だが、ラップタイムを一秒詰めるのは至難の業だ。
シビックタイプRの開発責任者である、柿沼秀樹氏によると「進化を止めないことがタイプRの存在価値」ということは、FF最速をかけた夢の競演はまだまだ続く、と期待していていいだろう。次なるホンダの反撃として、シビックタイプRによるニュルのタイムアタックを期待したいところだが、このコロナ禍で、延期となっているとのことだ。
なお、2020年10月のマイナーチェンジでは、フロントグリル開口部の拡大によるエンジン冷却性能向上、フロントエアスポイラー改良で空力性能アップ。
さらに2ピースディスクローター採用でブレーキ性能向上、前後サスペンションのアダプティブダンパーシステムをアップデートし、ロールやピッチの姿勢制御を改善し接地性を向上、アルカンターラ表皮ステアリング採用(ホンダ初)、シフトノブ形状を丸形からティアドロップ形に変更などと多岐にわたっている。
さらに、国内限定200台のリミテッドエディションでは、防音材撤去や構造合理化により、マイナス13キロ、鍛造ホイールでマイナス10kg、トータルで23kgの軽量化を実現。タイヤもミシュランパイロットスポーツCup2を本グレード専用で採用している。サーキットで超高速コーナリングを叶えるハイパフォーマンスなレーシングタイヤだ。
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